やおき福祉会は、和歌山県紀南地域の中心である田辺市を基点に障害者福祉事業に取り組んでいます。平成２年に精神障害者の福祉資源が皆無であったこの地域に医療・保健・福祉・当事者家族会の関係者が一丸となって、精神障害者のための小さな無認可共同作業所を開設したのが始まりです。平成８年に法人認可を受け、平成９年から精神障害者社会復帰施設の運営が始まりました。当初、通所授産施設・生活訓練施設・地域生活支援センターの３事業だけでしたが、地域に潜在していた障害者の施設利用希望が年を追うごとに増し、市町村合併の流れもあったことから、今では和歌山県の約３分の１の面積を占める西牟婁障害保健福祉圏域をカバーする２５余の障害福祉事業を展開しています。当福祉会では、この１３年間障害者の一般就労に力を注ぎ、現在までに約３50名余りの障害者を一般就労させてきました。障害者が地域で安心して、働き暮らせる環境を整えようと日夜取り組んでいます。

指定障害福祉サービス事業として、日中活動系（就労継続支援事業B型）は、「やおき工房」・「ハモニティー」・「いなづみ作業所」・「古道ヶ丘」・「本宮くまのこ作業所」・「龍の里作業所」・｢陽だまり」・「か～む」、就労移行支援事業とB型の多事業事業所「やおき工房」、「すまいる」となっています。これら以外に障害者が働いている事業として、バンガロー経営の熊野の里古道ヶ丘保養所事業、売店ピュアにも取り組んでいます。居住系として、（グループホーム）「ゆうあいホーム」・「ほわいとホーム」・「すてっぷはうす」・「第2すてっぷはうす」・「サンヒルズ」・「クローバーホーム」・「みなべ鹿島ホーム」・「みなべサンフラワー」・「こどうの家」・「第2こどうの家」・「オレンジ」・「ユースⅶ」「南紀の台ホーム」「アップル」「レモン」があります。
地域の障害者の相談支援の要となっている「紀南障害者地域生活支援センター」、障害者の一般就労を推し進めている「紀南障害者就業・生活支援センター」があります。この両センターが当福祉会の地域福祉の推進強化を図ってきました。また、地域に密着したより小規模な日中事業として、地域生活支援センター事業を２か所運営しています。
こうした事業と併せて、生活支援に対して「居宅介護事業」・「相談支援事業」・「地域活動支援センター事業」・「居住サポート事業」・「退院促進強化事業」、就労支援に対して「職場適応援助者事業」といった様々な事業に取り組んでいます。

実際に支援の現場で増えてきた課題として、医学的に定義しずらいボーダーラインにいる要支援者（触法・軽度発達障害・生活困窮）の方の支援をどのように展開していくかを模索している。
（複数法人・機関による包括的支援体制の確立など）
また、高齢化及び人口減少などの地域課題と連動して障害のある方もない方も暮らしやすい地域であるために出来ることを法人の課題の一つとして位置づけ取り組みを進めていきたいと考えています。

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