事業成果物名 |
LNG燃料船の建造需要予測(2012-2024年)調査
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団体名 |
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事業成果物概要 |
はじめに
天然ガスは燃料として見た場合、重油に比べCO2 やNOx、SOx 等の排出量が少なく環境性 能に大変優れている。また、従来生産が難しかった、泥岩に貯留しているシェールガスや浸 透率が低い砂岩に貯留しているタイトサンドガスなどの非在来型ガスについて、採掘技術の 発達等により生産が可能となったことから、天然ガスは近年生産が拡大しており、アメリカ がLNG 輸入国からLNG 輸出国に転じるなど、世界の生産地図は大きく変化しており、価格 も下落傾向にあるうえ、今後についても更なる増産が見込まれる非常に優良な燃料である。 一方、国際海運にかかる環境規制は、IMO において年々強化される方向にあり、特に硫黄 分の排出については、一般海域で早ければ2020 年に0.1%未満、欧米で設定されている特定 の海域(SECA)においては2015年に0.1%未満が義務化されることとなっており、硫黄分排 出への対応は喫緊の課題になっている。そのような中、海事関連業界においては、硫黄分の 排出のない天然ガスを燃料とした船舶(LNG 燃料船)の導入機運が高まっている。 しかしながら、LNG 燃料船については、構造や機器などに関する国際的な安全規制等が未 整備であること、また、世界のどの寄港地でLNG 燃料の供給が可能なのか、洋上供給も含め て燃料供給体制が確立されていないこと、などの課題がある。これら課題はLNG 燃料船の普 及と表裏一体の関係にあり、環境規制の進展とともにこうした検討も並行して行われてきて いる。 以上から、我が国においてLNG 燃料船の早期建造を図るため、世界の海上荷動き量予測か ら算出される新造船建造需要に加え、各種燃料価格の見通し、さらにはLNG 燃料船以外の硫 黄分規制対策措置の動向や技術開発の進展等を総合的に踏まえ、今後のLNG 燃料船の建造需 要予測を把握することとする。 上述のとおり、国際海運に対する環境規制が年々厳しくなってくる中、LNG 燃料船への期 待は今後ますます高まると見込まれるところ、我が国造船海運がいち早くLNG 燃料船を導入 することにより先行者利益を享受し、その経営安定を図る一助とすべく、本調査を実施する。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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