事業成果物名 |
2015 四倉海岸における砂絵・砂像作成及び写真コンテスト等の開催(海の日サポート)
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団体名 |
いわき鳴き砂を守る会
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事業成果物概要 |
目 次
序文 「海の日サポート支援事業」の1年度目を振り返って 1 認定までの作業と実施項目 2 ビーチフェスティバルの目的・目標 3 活動内容 3-1 アクアソーシャルフェスティバル 1) 宝探し及びキッズ砂像つくり 2) 砂浜の空間線量の調査及び鳴き砂調査 3) 座学 3-2 ビーチフェスティバル 1) 砂像つくり 2) 砂絵教室 3) 鳴き砂体験 4) 歌謡ショー 3-3 写真コンテスト 4 反省点・来年度の推進方法 4-1 反省点 4-2 来年度の推進方法 序文 「海の日サポート支援事業」の1年目を振り返って いわき鳴き砂を守る会では、鳴き砂の環境保全を小・中・高校生に対して、学習活動を実施しています。東日本大震災後に、鳴き砂のメッシュ調査と空間線量調査を継続して実施し、鳴き砂の状況変化と空間線量の低減を確認しています。今般、2015年6月に、日本財団が実施する「海の日サポート支援事業」の助成確定により、四倉地区行政嘱託員連絡協議会と市内の環境保全団体と実行委員会を組織し、イベントを実施しました。 7月12日(日)、「アクアソーシャルフェスティバル in 四倉」 ○四倉海岸の鳴き砂のメッシュ調査 現地調査では砂浜の約30%が鳴くが、採取した砂を洗浄・乾燥することで約90%が鳴くことから、昨 年の調査以降は「良く鳴く砂」に分類している。 ○四倉海岸の空間線量のメッシュ調査 現地調査での砂浜表面の空間線量は0.1μSv/h以下になっている。特に、波打ち際付近では原発事 故以前の0.038μSv/hに近い数値に戻っていることをイベント参加者に知ってもらったことによ り、風評の払拭に貢献できたと考えています。 7月25日(土)、「ビーチフェスティバル in 四倉」 日本財団の「海の日サポート支援事業」の一環として取り組むこととなり、今までいわきの海岸で殆ど行 われていなかった砂の像つくりを本格的に実施することにしました。そのため、同志社女子大教授の笠間 浩幸先生に3度にわたり、京都からいわきに招き、指導を受けました。 砂の像作りは12日と25日のイベント参加者が挑戦しましたが、子供から大人まで全員が砂の像作りを 楽しみました。当日はいわき市の観光行政に関わる人たちや地元関係者も見学され、今後の発展を期待し ていました。この砂の像つくりを多くのいわき市民にアピールするため、砂の像フォトコンテストも実施 し、作品を文化センターに展示しました。これらの活動はテレビ、新聞で報道され、日本財団の助成も含 めて広報できました。 末筆になりましたが、本事業に助言、助成をいただいた日本財団に深く感謝申し上げます。また、厳しい気象 条件の中、進んで事業の運営にご協力をいただいた多くの皆様に心より感謝申し上げます。今後ともご協力ご 支援をお願い申し上げます。 いわき鳴き砂を守る会長 佐藤 満 1 認定までの作業と実施項目 6/3 いわき市教育委員会、いわき市観光振興課、いわき観光まちつくりビューローに後援を依頼しました。 6/16 福島民友新聞社東京支社 桑田秀樹氏の仲介で、同志社女子大学笠間浩幸教授と面談 全面的協力 の約束を受けました 午後 日本財団 杉浦清治氏 担当濱崎奈穂美氏と面談(佐藤会長、中西顧問、小堀事務局長) 6/25 第1回実行委員会 実行委員会構成団体 四倉地区行政嘱託員連絡協議会、いわき鳴き砂を守る会、NPOいわき環境研究室、福島民友東京支社、日 本野鳥の会いわき支部、いわき地域学会、平地学同好会、四倉商工会、ふれあい市民会議、いわき市漁港四 倉支所、四倉地区高齢者クラブ連合会、四倉地区婦人会、大浦地区婦人会、福島県いわき海浜自然の家、い わき市健康推進委員会四倉方部、いわき健康歩く会、久ノ浜ハマエンドウ保護増殖会、いわき市民生児童委 員協議会、四倉防犯協会、四倉商店会連合会、ふるさとだより編集室、常磐炭田史研究会、いわき市自然史 研究会、いわきヘリテージ・ツーリズム協議会、いわき市海岸保全を考える会、夏井川流域住民による川づ くり連絡会、いわき市四倉支所 7/4 薄磯海岸で砂像つくり研修会 笠間先生・桑田氏来市 20名参加 7/12 アクアソーシャルフェスティバルin四倉 実施 150人参加 7/17 第2回実行委員会 10人 7/25 ビーチフェスティバルin四倉 実施 200人参加 9/4・5・6 フォトコンテスト いわき市文化センター 150人参加 2 ビーチフェスティバルの目的・目標 目的 いわきの海岸は60kmにおよび白砂青松の美しい砂浜と鳴き砂に恵まれ震災前にはいわき市民だけでな く、福島県中通りや関東圏からの観光客も加わり、大変賑わっていたが、放射能汚染もあり、全海水浴場が 閉鎖に追い込まれた。いわき海岸部の汚染状況は、勿来と四倉海水浴場が海開きできたが、残念ながら、風 評もあり、海水浴場を訪れる人は大きく減少しており、いわき市や地元自治体、商工会でも憂慮している。 本事業の実施により、海岸に多くの人たちが集まり、海辺の素晴らしさと楽しさの再認識と風評の払拭 で、海岸への観光客回帰を促進させたい。 目標 いわきの海岸、特に海水浴場への集客数を増加させることにより、海水浴場はもとよりいわき市のイメージ 「サンシャインいわき」の回復を図ることが目標である。そのためには、広く、永く、多くの人たちに関心を 持ってもらうことが必要である。 具体的には 1)本事業を事前に公知し、参加者を多くすることが基本とする。それには、本事業のポスターやちらしを 出来るだけ早く作成し、マスコミや市の広報、地域の自治組織及び教育委員会(学校、幼稚園)などに掲 示する。 2)参加型イベントを多くし、参加者の準備期間や終了後の展示などを通して、長期間に渡り、話題作りを 行う。 3)砂絵や砂の像コンクールの審査結果と作品紹介やイベント写真コンクールについて、マスコミで広報す ると共に、各所で展示する。 4)事業の報告書を作成し広く配布することで、次年度への意欲を高めることも行いたい。 本事業は3年間を目標として、いわきの海水浴場での「砂の像イベント」をいわき市の恒例行事、観光の 目玉の一つに発展させることである。このことは、いわき市の観光部署でも大きな関心を示しており、協 議を行っている。 3 活動内容 3-1 アクアソーシャルフェスティバルin四倉 1) 宝探し及びキッズ砂像つくり 幼稚園児100名による宝探し及び砂像つくりを実施し、園児の保護者・幼稚園教諭・経営者らから称賛 の声が上がった。 2) 砂浜の空間線量調査および鳴き砂調査 毎年実施している四倉海岸砂浜表面における空間線量と鳴き砂分布について、今年アクアフェスティバル 行事の一環として実施しました。各調査は鳴き砂を守る会メンバーとアクアフェスティバル参加者で行い ました。 四倉海岸の鳴き砂については、良く鳴く場所は少なく、少し鳴く場所が多いようです。これは防波堤及び 護岸工事の影響が少なからずあるものと思われます。 空間線量について、縦方向と横方向の変化も調べた結果、波打ち際に近い場所では、原発事故前の空間線 量(福島県、0.038μSv/h)に戻っているようです。また、横方向については殆ど同じ数値でしたが、砂 が移動しにくいテトラポット付近のみが若干高い傾向を示していました。これは、放射性物質は砂に付着 しているため、砂が移動しやすい場所ほど空間線量が低下しているようです。 全般的には、四倉海水浴場は0.04~0.10μSv/hであり、砂浜で遊ぶことや散歩することには問題のない レベルに低下していると思われます。これらの調査結果を午後からの座学で参加者に説明した結果、不安 が少なくなったとの感想が得られました。 3) 座学(鳴き砂の仕組みについて) 今回、本報告書の18~20頁のなどの鳴き砂に関する資料をパワーポイントにより映像化したものを使 い説明したことにより、参加者の皆さんは鳴き砂の仕組みについて、より深く理解をすることが出来たと の感想がありました。今回参加したメンバーの半数がいわきの海岸に鳴き砂が存在することを知らなかっ たとのことであり、今後更に鳴き砂のことを広める必要があると感じました。 3-2 ビーチフェスティバルin四倉 1) 砂像つくり この事業は、いわき鳴き砂を守る会としては初の事業であり、180名の参加があった。 経過 ○2013年4月~5月に鳥取砂丘の砂で砂像を作り新聞で報道され、その後福島市でも「福島Sand- Story」が、同志社女子大学教授 笠間浩幸先生の指導で、砂像つくりを実施している状況につい て、新聞報道(福島民友)された。 アクアフェスティバルで2013年来から交流のある同社東京支社営業部桑田秀樹主任に仲介を頂 き、2015年6月16日同社東京支社で笠間教授と初体面となった。当会から佐藤会長。中西顧 問、小堀事務局長が出席・笠間教授は、小・中・高校生時代をいわきで過ごされており、二つ返事で 協力を約束してくれた。 研修会 ○7月4日豊間薄磯海岸(塩屋埼灯台・美空ひばり記念碑)で笠間教授の指導の下、研修会を開催し、 関係者20人の参加があった。 アクアフェスティバルin四倉における砂像つくり ○7月12日に行われたアクアフェスティバルでは、150人の参加があり、幼稚園児100名による 砂像つくりを実施し、園児の保護者・幼稚園教諭・経営者らから称賛の声が上がった。 ビーチフェスティバルin四倉における砂像つくり ○7月25日に行われたビーチフェスティバルでは、200人の参加があり、少し風が強かったが砂像 つくりに支障はなく、約2時間半で18チームが思い思いの砂像を作った。 砂像コンテストも行い、実行委員会が審査し、18チーム全部を入賞作品として表彰した。 ○今後は、30チーム以上の参加(400人参加)を目標として、進めていきたい。 さらには、福島県内(会津地区・福島地区・いわき地区)で「福島サンド (三都)フェスティバル」 をいわき海岸で計画しており、実現に向けて努力していきたい。 2)砂絵教室 砂絵教室は、下絵を用意して置き(通常は下絵から作る)、色砂をのせて砂絵を経験して頂いた。 今回のイベントでも、評判もよく今後とも推進していきたい事業の一つと考えている。 3)鳴き砂体験 ○鳴き砂を守る会の主催するイベントでは、必ず鳴き砂体験コーナーを設け、鳴かない砂と鳴く砂を体験 して、鳴かない理由、鳴く条件を説明し、環境保全の重要性、必要性について理解を得ている。 ○テントの下で参加者に鳴き砂を叩いていただき、砂の音を経験してもらった。 鳴き砂のキュッキュッと鳴く音に驚きの声が上がった。 4)歌謡ショー 午後1時から四倉小学校体育館に場所を移して実施した。 [出演者] 四倉かさ踊り保存会、いわき第一高校・いわき総合高校のフラダンス、いわき郷土戦士ジャンガラー ショー、ミュージックライブ(小野一樹、真灯かなた、菅野潤、普天間かおり) 3-3 写真コンテスト 参加者 150名 「2015ビーチフェスティバルin四倉」フォトコンテスト 9月4日、5日、6日 いわき市文化センターにて実施 4 反省点・来年度の推進方法 4-1 反省点(2015年度事業のまとめ) 助成事業の確定から、実施日まで1か月と短かった。したがって、日数との戦いになり集客数400人の計画 が200人と半数にとどまった。 この背景として、準備日数の不足と、小・中・高校が夏休みに入ることから十分な動員が図れなかった、 さらに夏休みに入って1週間目の土曜日で各学校のイベントの開催が重なり、海の日サポート事業への参加 ができなかった。 また、上記原因に加えて「いわき鳴き砂を守る会」として、不慣れな部分が多く戸惑ったことが多かった。 さらにいわきの海岸線は、先の震災の影響から防波堤工事が施行されており、海岸へのち入りが制限さ れ、イベントが開催できる日程も制限されてしまった。また、上記防波堤工事により、駐車場の確保が課題 になってしまった。 今年は、福島海浜自然の家のご協力により、臨時駐車場を設置し、シャトルバスを運行したが、円滑な運 用はされなかった。(海岸へ5km・15分) 4-2 来年度の推進方法 2016年度は、いわき市制50周年の年であることから、いわき市独自の各種イベントが予定されており、 「いわき鳴き砂を守る会」としては、「海の日サポート事業」の一環として、7月20日(海の日)を中心に 共同開催(コラボレーション)していきたい。 ○来年度は、早めの準備態勢を組み、5月に実行委員会を設立していきたい。 ○海岸の護岸工事との調整を早めに行いたい。 県内浜通り、中通、会津地方の三都物語(サンドストーリー)をいわきで開催する計画がある。 (サンドサミットの開催) また砂像つくりの定着と海浜の賑わいを図るとともに、風評の払しょくに努めてまいりたい。 事業内容としては、今回実施した砂像つくり・砂絵教室・鳴き砂体験・写真展などの他に、集客数が大 幅に増加できる方法(開催場所、開催日、イベント内容など)を十分に検討し、また、関係団体、参加者 からの意見も踏まえ,多くの参加者に喜ばれる事業にしたいと考えている。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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