事業成果物名

2008年度 船舶の防火に係る基準に関する調査研究(防火プロジェクト)

団体名

事業成果物概要

【はしがき】
本報告書は、日本財団の2008 年度助成事業「船舶関係諸基準に関する調査研究」の一環として、防火プロジェクトにおいて実施した「船舶の防火に係る基準に関する調査研究」の成果をとりまとめたものである。
本調査研究では、現在SOLAS 第II-2 章に規定する船舶防火材料の判定のための火災試験方法コード(FTPコード)が制定以来10 年を経過し、同コードに関連したIMO 勧告の多数の制定、引用ISO 規格の改正、新技術の進展等の状況を踏まえ、同コードを総合的に見直す必要が生じている。
我が国は「FTP コードの総合見直し」をMSC80(2005 年5 月)に提案し、FP50 で審議が開始されており、我が国がコレスポンデンス・グループのコーディネータを務め、FP53 へ向けて、FTP コード改正案の作成作業を行っている。本年度は、本プロジェクト内にワーキング・グループを設置し対応することとした。
また、現在IMO においては、20,000DWT 未満のケミカルタンカーの貨物艙内の爆発事故報告を受けて、現存及び新造の20,000DWT 未満のタンカーへのイナートガスシステム(IGS)適用の検討が、MSC81(2006年5 月)から開始された。これらのタンカーへのIGS の設置義務付けは、安全上、運航上及び経済上の大きなインパクトとなる可能性があるため、本プロジェクト内にワーキング・グループを設置し対応することとした。

【目次】
1. はじめに
2. プロジェクトの活動状況
3. IMO 基準作成に係る対応及び審議状況
3.1 MSC84
3.2 MSC85
3.3 FP53(暫定)
4. FSSコードの総合見直しについて
4.1 FSS コードCG への対応とFSS コード改正案の検討
4.1.1 機関室、貨物ポンプ室、貨物区域、車両区域及び特殊分類区域用の消火泡の
指針に関するCGへの対応
4.1.2 Ro-Ro 船の車両甲板からの消火用水の排水に関するCG への対応
4.1.3 その他、CG への対応
4.1.4 油タンカーのダブルハル区画の固定式炭化水素ガス検知装置
5. FTPコードの総合見直しについて
5.1 FTPコードCGへの対応
5.1.1 FTPC-CG の検討課題(TOR)
5.1.2 FP52 WG Report No.2
5.1.3 FTPC-CG のスケジュール
5.1.4 FTPC-CG での議論の概要
5.1.5 FTPC-CG からのFP 報告文書(Draft new FTP Code)
5.2 FTPコード Part3 Plate thermometerの採用について(試験結果報告)
5.2.1 調査研究の背景及び必要性
5.2.2 試験体
5.2.3 試験の結果
5.2.4 試験結果の考察
5.2.5 Plate thermometerの採用に関するFP報告文書(FTP Code Annex 1 - Part3)
5.3 FTPコード Part5 ISO5658-2 :2006 プロパン燃焼炎の採用について(試験結果報告)
5.3.1 調査研究の背景及び必要性
5.3.2 試験方法
5.3.3 試験体
5.3.4 試験結果
5.3.5 試験の考察
5.3.6 ISO 改正のFTP コードPart5 への取り込みの必要性について
5.3.7 プロパンパイロット炎の採用に関するFP報告文書(FTP Code Annex 1 – Part5)
5.4 FTPコード Part2 ISO/DIS 21489 FTIRによるガス分析方法について(試験結果報告)
5.4.1 調査研究の背景及び必要性
5.4.2 ISO/TC92/SC1 ラウンドロビンテスト
5.4.3 試験結果
5.5 タンカー貨物区域における防火対策の検討
5.5.1 目的
5.5.2 調査検討項目
5.5.3 FP 52 における審議結果
5.5.4 タンカー貨物区域における火災・爆発事故例の分析
5.5.5 安全指針の検討
5.5.6 FP 53 提案文書案の検討
5.5.7 FP 53 各国等提案文書の検討
5.5.8 IGS の搭載実績と搭載要件変更の影響等
5.5.9 タンカー貨物区域における防火対策の検討に関するまとめ
6. IMO FTPコードに関するISO規格作成の動向及びFTP Code WG のFP53 への報告
6.1 ISOの関連規則作成の動向
6.2 FTP Code 第2次案の作成
7. 水素燃料電池自動車の海上輸送に関する基礎調査
7.1 水素燃料電池自動車の水素火災に関する水素拡散シミュレーション
7.1.1 概要
7.1.2 数値シミュレーションのシナリオ
7.1.3 数値シミュレーションの方法
7.1.4 数値シミュレーションの結果及び考察
7.1.5 今後の課題と数値シミュレーション検討方針
7.1.6 まとめ
7.2 水素火災における高膨張泡消火装置の性能に関する調査研究
7.2.1 調査研究の概要及び目的
7.2.2 調査研究の背景及び必要性
7.2.3 水素燃料電池自動車の輸送における検討事項
7.2.4 水素火災消火試験
7.2.5 次年度以降の調査研究の方向性を考える
8. 2008 年度まとめ
9. プロジェクト総括
10. 資料リスト

助成機関

事業成果物種類

報告書

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