埼玉県立川島ひばりヶ丘特別支援学校にこどもを通わせる、上尾市在住の保護者が中心となり、平成15年に任意団体「肢体不自由児者の未来を拓く会」を結成。地域生活の諸問題や学校卒業後の進路の悩み等を話し合う中で、重度重複障がいをもつ人たちが安心して通える日中活動の場が地域に足りないことを痛感した。上尾市と話し合いを重ね、市所有の建物を借りて、自主運営の小規模通所施設を運営するため、施設を利用したい保護者が中心となって任意団体「ピュア・スマイルを支える会」を平成17年に結成し、心身障害者地域デイケア施設「ピュア・スマイル」を平成17年4月から上尾市小泉にて開所した。6年間事業を運営し、毎年8名程度の重度重複障害者が日中を過ごしていたが、障害者自立支援法制定により、県と市から法定事業への移行を促され、検討の結果、生活介護事業の指定を受けて、より多くの障がい者の受け入れ先となることを決定した。
　平成22年5月NPO法人設立。平成23年3月心身障害者地域デイケア施設を廃業し、4月から上尾市中新井の市所有地に新たに建設された建物を借りて、生活介護事業所ピュア・スマイルを開業した。更に平成26年4月からは相談支援事業所も同地にて開業し、上尾市および周辺地域の障がい者の福祉を担う活動を続けている。
　代表者は昭和56年に埼玉県に福祉職職員として採用され福祉部の仕事をしていたが、自身の長男が重症心身障害となったことから、子供の在学中に肢体不自由児者の未来を拓く会結成を呼びかけ、初代会長となった。その後埼玉県を退職し、デイケア施設立ち上げ準備に携わり、生活介護事業への移行等も中心になって進め、平成22年のNPO法人設立当初から代表理事を務めている。
　

（１）生活介護事業所の運営
　定員20名の通所型生活介護事業所を運営している。主に重症心身障害といわれる状態の方が多いので、利用者1.7人に対し職員1名を配置する、もっとも手厚い人員配置基準をとっている。吸引、経管栄養注入、導尿などの医療的ケアを必要とする方もいるので、生活支援員のほか看護師を2名配置して、ケアを行っている。
　日中活動は、レクリエーションや創作活動、音楽など楽しめるものを工夫して行うほか、散歩や買い物などの屋外での活動にも取り組んでいる。
（２）相談支援事業所の運営
　職員2名で上尾市、桶川市、伊奈町の障がい者のサービス等利用計画を作成している。計画の立案だけでなく、サービス提供先がみつからない利用者に代わって、社会資源の開拓を行ったり、必要に応じて施設見学に同行したり、きめ細かな相談支援を行っている。
（３）その他
　全体の運営は定期的に理事会を開いて協議する他、事業所の利用者保護者会などの機会に、新たな要望など意見聴取を行っている。また、市内福祉団体主催の行事への参加や、市の障がい者自立支援協議会、および市障害者支援計画推進連絡会議への参加を通じて、地域の関係機関と連携し、重度重複障害者の福祉の推進に協力している。

　近隣地域の障がい者福祉団体とともに、事業所連絡会を組織して情報交換を行っている。今後も横の連携を図りながら、この地域に必要な資源をどのように構築することができるか、情報交換や研修をおこなっていく。

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埼玉県発達障害福祉協会

 

 

 

 

 

 

 

 

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