近年、「生活様式の多様化」及びインターネットをはじめとした「情報の高速化」により人と人とのふれあいが希薄になっています。それにより、「こころの豊かさ」を感じにくくなっている時代です。
　任意団体キミスタは主に青少年を対象としたギター教室をはじめ、音楽に触れる機会を作り、幅広い年齢層とのふれあいの中で各々が成長出来る機会をつくってきました。それは青少年のみならず、携わる全ての人において大いに社会的意義のあるものでもありました。
　また、音楽教室の傍ら、高齢者施設等への訪問による音楽活動を同時に行ってきました。普段とは異なる方法で直に音楽に触れていただく機会を設けることで、利用者様方はじめ非常に高い評価をいただいています。
　このように音楽は老若男女問わず人のこころを癒し、それを聴く人に活力を与える力があります。そのことからも音楽はゆたかな社会形成に大いに貢献出来るものです。
　しかしながら、その一方で昨今の利潤を追求する社会の中では、音楽家に対し正当な評価が低く、品質の高い音楽を創造し提供する場面や、次世代の音楽家育成の場面において大いなる妨げになっているのが実情です。このような現状は音楽が「本来果たすべき社会への貢献」を困難なものとしており、その解決が急務と考えます。
　私たちは、音楽を通して、それに触れる方々に活力を与える活動をこれまでも続けてまいりました。さらに多くの機会を持っていただきたく、任意団体としてのキミスタを前身とした法人の設立を検討してきた中で、今後は行政、企業、社会福祉法人等他組織との連携・協働事業を推進し、社会貢献活動を展開するためにも特定非営利活動法人を設立しました。
　代表の望月公裕は、長年の音楽家活動を経て、ギター教室をはじめとする活動を行ってきました。2002年に個人スタジオを設立してからは、現在の活動の根幹である、音楽指導、音楽家の支援と実に様々な活動を通して、地域または全国的に展開してまいりました。
　現在は、上記の活動に加え、楽器再生、各高齢者施設への慰問、イベント企画・開催などの活動をしています。

キミスタの主な活動の音楽指導事業は、ギターの技術指導を通して多くの方々に音楽の楽しさを知ってもらう機会をつくっています。老若男女、様々な世代の方々とお互いにふれあう機会でもあり、地域の方々との交流やゆたかな人格形成にも役立っていると考えます。年に２回行われる発表会イベントでは、実際に世代や概念にとらわれないユニットを組むことで、それぞれの交流を図り、当事者同士でしか共有できないかけがえのない人間関係を築いているのを目の当たりにしています。一般の社会ではハンディキャップとして見られ、生きにくさを感じている人のそういう部分を我々は個性と捉え、伸ばし、みるみる自信をつけていく様を見ていると、我々の信念にもまた自信になります。また、音楽指導事業に派生して楽器のメンテナンスや修理を行う楽器再生事業は、ギターをはじめ他ではあまり取り扱いのないウッドベースなども承っており、全国から依頼が殺到しています。「あったらいいな」「ないものはつくる」の精神で一つ一つ丁寧に対処することにより、ものを大事にする心を養っています。また、その傍ら、各高齢者施設へ訪問し歌声伴奏の慰問活動も行っています。従来の慰問活動は、単に音楽を披露する一方的なものだったものに対して、利用者様方に歌っていただくことを特徴としています。反応のあまりなかった利用者様が、懐かしい歌のメロディを突然口ずさむ光景は、まさに奇跡のような瞬間であり、大変意義のあるものと考えています。
提供する側も享受する側も楽しいこと、を第一に考え、本当の意味での娯楽を提供することを追究しています。

これまでやってきたことや事業は継続して続けていきながら、今後は自分たちが楽しいと思っていること、人、ものを少しでも多くの方に知ってもらう機会を設ける活動を増やしていきたいと思います。また、そういう場を他の方にも提供することで、同じような想いを持っている方々の支援が出来ればと思います。

実績なし

無