これまで、自治会、町内会、婦人会、子ども会などの地縁団体が地域コミュニティの構築や共助の役割を担ってきた。しかし、少子高齢化、核家族化など様々な要因により、地域コミュニティの希薄化が進み、この役割を果たすことが難しくなってきている。地域コミュニティの希薄化は、社会的孤立を招き、身体的・心理的・社会的健康を脅かすことにつながる。安心・安全なコミュニティづくりを行うためには、地縁団体の役割を補うNPOなどの新たな担い手が必要である。

「コミュニティナース（コミュニティナーシング）」とは、看護資格の有無に関わらず、地域で人々の健康を願い「健康なおせっかい」を実践する人々を指し、現在全国で1,000人以上が活動している。国や自治体もこの活動を支援し始めており、静岡県内でも沼津市、静岡市、島田市で活動が広がっている。

　しかし、これまでは任意団体として個別に活動してきたため、講座の依頼対応やネットワーク形成に限界があり、持続的・広域的な展開が困難であった。そこで、これらの活動を、組織的に進め、県内全域に広げていくため、ネットワーク形成を目的とした特定非営利活動法人「コミナスしずおか」を設立することとした。

本法人は、行政機関や企業等との協働体制を構築し、各地域の団体・活動者と連携しながら事業を展開する。これらの取り組みを通じて、静岡県に暮らすすべての人々の身体的・心理的・社会的健康を守り、安心・安全なコミュニティづくりに貢献する。

理事長

すずき しゅう