よさのうみ福祉会は、障害者権利条約が指し示す内容に基づき、「法人のめざすもの」の実現をめざします。
①人間として生活していくために必要な権利の保障をめざします。（実践・事業）
障害がある人もない人も平等に、人間として「あたりまえ」に生活していくために必要な権利（希望する仕事、好きな場所での暮らしや生活スタイル、社会参加など）を実現するため、法人事業の推進をめざします。
②誰もが安心して暮らしやすい地域をめざします。（地域貢献）
社会的弱者と言われる人たちが安心して住める地域は、誰もが住みやすい地域となります。障害のある人の願いと地域の願いを結び、みんなが共に生きる街づくり、地域づくりをめざします。
③一人ひとりの意見が大切にされ、社会から信頼される民主的な経営をめざします。（組織経営）
　　障害のある人をはじめ一人ひとりの意見が大切にされ、関係者の創意を生かす民主的な運営に努め、社会から信頼される事業所の一員として誇りを持って働ける経営をめざします。
④基本的人権が尊重される平和で豊かな社会をめざします。（運動）
基本的人権が保障される平和で豊かな社会の発展に貢献します。基本的人権の保障や福祉向上の運動を地域の団体、個人と連携して推し進め、誰もが平和で豊かに暮らせる社会をめざします。

社会福祉法人よさのうみ福祉会（以下「福祉会」）は一昨年２０１０年に設立３０周年を迎えました。
　３０年の節目に当たる年は、福祉会にとって二つの大きなプロジェクトが同時に始動する年となりました。一つは、前指定管理者（民間会社）の倒産により閉鎖されていた町立宿泊型保養施設「リフレかやの里」の再開へ向け与謝野町から指定管理を受けたことです。いま一つは、当福祉会を含む与謝野町内の高齢、障害、医療・看護に係わる４つの法人が垣根を越えて連携し、町民の多面的な願いにもとづく地域共生型福祉施設整備の計画と実行でした。
　これらは、地域の障害のある人たちの新たな働く場の拡充であり、地域再生や活性化への町民の願いの反映であるだけに、法人理事会等での慎重な検討の結果、この２つの事業をともに推進することを決定し、取り組みを開始しました。
　レストラン、大浴場、ホテルをそなえた保養施設「リフレかやの里」は、与謝野町による館内改修工事や農産加工所新築工事が行われ、京都府より障害者就労系事業所（就労継続A型・B型事業所）として指定を受け、2011年10月にリニューアルオープンしました。再開後約5年半が経過しましたが来場者は既に34万人を超え、障害者を含む３０数名のスタッフのおもてなしと地元の食材をふんだんに使ったランチバイキングが好評を得ています。
　特別養護老人ホーム、在宅複合施設（デイサービス、ショートスティ、ホームヘルプ事業、高齢者専用住宅）訪問看護ステーション、障害者就労系事業所を併設する地域共生型福祉施設やすらの里は2013年3月より４つの法人が連携して事業をおこなっています。共生型福祉施設内の障害者就労事業所「ワークセンター花音」は、特養・高齢者施設の給食下ごしらえ、配食サービス、カフェなどを担います。
　これら二つのプロジェクトは、従来の障害者福祉事業からの発展であり、新たな峰を築くものと言えます。それは、民間の障害者福祉法人の自己努力だけでは決して成し遂げられるものでなく、町民本位の福祉行政をすすめる自治体の強力な支援、地域の理解と後押しがあってこそ実現したものです。
今から３０年、４０年前は、障害者の働く場や暮らしの場がほとんどない中で、障害当事者の切実な願いをなによりも大切に、地域の理解と支援の輪を広げ、粘り強い地域運動を通して行政の様々な支援を得てきました。この様な地域を束ねる経験の蓄積、障害のある人たちの願いを実現するための飽くなき探求、新たな仕事や事業を次々と展開するパワー、障害者支援補助制度の活用などは、私たちが得意とする分野です。
与謝野町は、「福祉はまちづくりの原点であり、新たなまちおこしと振興の力となるものである」を町の基本姿勢に掲げられ、「頑張る企業や起業を応援するまちづくり」の具体化として「与謝野町地域福祉空間整備『安心・どこでもプラン』」を策定され、積極的な町独自施策を展開されてきました。この積み重ねが、今日の２つのプロジェクト事業につながったと言えます。

福祉よさのうみ　隔月発行　役1,400部

雇用安定等事業　生活支援等事業
第１号職場適応援助者助成金事業
委託相談支援事業（京丹後市・与謝野町・伊根町）
ほか

4月

認定なし

 

 

未実施