障がい者

障害者のための乗馬の専門施設として2003年に開設。(旧名称：RDA宇都宮）　イギリスRDAの理念をもとに、心身に障害やストレスを持つ人々に馬と接する機会を提供し、障害者等の健康や暮らしの向上を図るための団体として活動している。2011年3月、船田元を理事長に迎え「障害者のための馬事普及協会　ピルエット（愛称）」と名称を変更した。また、医療、教育、馬事部門の中で特に、治療的乗馬としての学会発表を国内外の障害者乗馬学会、医学会等で行うとともに、大学等での講習会、研究発表など、活発な活動を展開している。障害者等に対する乗馬レッスンの他、カウンセリング、競技会、インストラクター養成、馬を使ったイベントなども行っている。2017年4月より栃木県から障害福祉サービスの指定をもらい「児童発達支援・放課後等デイサービス事業所ピルエット」として新たに事業を開始した。

障害者を対象とした乗馬レッスンを中心に、馬を介在としたホースセラピー、療育を行う。専門家のアドバイスをもとに、医療機関とも連携して、乗馬療法も実施している。毎回のレッスンを記録し、定期的な測定、聞き取りを行い、心身の症状の改善が見られるか学術的なまとめも行う。定期レッスンの他に6月に栃木県乗馬大会を開催。県内外から選手が集い、日頃の練習の成果を見せる。また11月に3日間、「障害者乗馬活動のための講習会」を開催する。専門医、獣医師、大学教授、各分野の専門家を招いての障害者乗馬についての座学、実技の講習会である。また馬とのふれあい事業として、県内の幼稚園、保育園、小学校、中学校、フリースクールの生徒を招待している。馬に触れたり、厩舎作業を体験してもらったり、体験乗馬をしてもらう。年齢の小さいお子さんには命の大切さや、集団行動のルールを勉強してもらう、少し大きな生徒さんたちには、協調性や社会性を学んでいただくという教育的な目的ももって事業を行っている。

未就学児の方も就学児の方もまずは馬と友達になってもらいたいと思います。普段接することのない馬との触れ合いは私たちの心を開放してくれます。パカパカという蹄の音を聞いたり、牧草の香りをかいだり、人よりも少し体温の高い馬の温かさを感じたり、馬の優しい目に見つめられたり、心と体で感じられる癒しの空間がピルエットには広がっています。「生」、「命」を大切にする優しい気持ちを育んでいける場所にしたいと思います。
現在、身体障害のある方も利用されています。他の施設では様々な理由により継続的な通所が困難になったり、新しい課題に取り組むことに限界がある場合があります。そういった方たちも馬介在の活動を通して、身体的な改善に取り組み続けることが可能です。
医療や福祉、教育の分野との連携も必要不可欠ですので、専門家を招いて講習会などを行い障害者乗馬活動、ホースセラピーの事を多くの方に知ってもらうよう努めていきます。現在も福祉大学を始めとして多くの大学の専門家や学生の皆さんが見学に来て研究の現場として連携しています。ホースセラピーが広く社会に認められた福祉活動として浸透していくよう努力していきます。
栃木県を含めた北関東は昔から馬文化の発展してきた地域です。乗馬クラブも比較的多い県です。しかし実際に馬に触れたり、乗ったことがある人は意外と少ないのです。地域に根差した活動を目指し、利用者の方をはじめご家族の方にも馬との癒しの時間を過ごして頂ければと思います。
利用者の方が馬を介して多くの人との関わり、新しい世界と繋がるお手伝いが出来ればと思います。

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