子ども

　2016年6月に生まれた第一子の長男が、脳性麻痺で重症心身障害と医療的ケアがあった。生まれてから3か月半の入院を経て自宅での生活が始まった途端に、それまで専門家（医師や看護師）が近くで見守っていてくれたのに突然社会に放り出されて感覚があった。専門的で複雑な福祉の情報をキャッチするには多くは母親の情報収集能力に依存している状況に疑問を感じた。当たり前に幼稚園や保育園に入園できると考えていたら叶いにくいことが分かりとても驚いた。情報共有をスムーズにすることや、他の家族のお気持ちも伺いたいと考え、2017年8月頃にお喋り会の立ち上げを決意。2018年5月に第1回目を開催し、通算で18回開催できた。初開催翌月の2018年6月には市議会へ医療的ケア児の保育園や幼稚園入園の環境整備として「看護師配置を求める請願」を提出。2019年6月に可決、教育委員会や障がい福祉課と協議を続け2023年度から「医療的ケア児通所施設訪問看護事業」の制度化開始。2023年5月には茨城県知事と茨城県教育委員会教育長へ9939筆の署名と特別支援学校新設の要望書を提出。同年8月に知事の定例記者会見で特別支援学校新設の計画が発表された。2024年4月には地域病院の医師らの支援を受けて福祉情報冊子「子どもと家族の福祉がわかる　つながるガイドブック」のリリース。誕生から小学校入学までのロードマップや、各種制度の説明、就園就学の相談の流れなどをまとめた。冊子制作に際しては地域の行政窓口の協力を得て内容の添削と、各課の障害児支援の共通認識の再確認を行った。
　外出に困難を抱える障害児とその家族はお喋り会の参加が難しい場合もあり、DMやメールなどでお話ししながら必要時には情報の共有や提供などを行っている。文章だけでも繋がりを持つことも重要なことだと認識している。

お喋り会の開催で情報交換・共有・交流、体験企画の実施、冊子の配布。

こどもと家族の孤独、孤立を防止するために、拠り所となる活動を継続維持すること。人間関係の希薄化が進む中でコミュニティを形成し続けること、特に周囲と違う子育てをする家庭は孤立すると危機的状況に陥る可能性が大きくある。アウトリーチを含め予防的対策に努める。

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