設立に至った理事長の思いは、次とおりです。
　40年前、貧困の中始めた板金業。生活のため、寸暇も惜しんで働いた。そして、昭和44年、吉田板金工業有限会社を設立する。変化する社会情勢の中、数々の逆境に遭遇するも、24年後株式会社となり、20名ほどの従業員を雇うまでに至った。そして、平成14年、社長職を長男に譲り自分は会長となる。あっという間の40年、波乱万丈の人生であった。
　そんな社長という第一線で働きながらも、心に描き続けている夢があった。それは10年越しの夢である。今までの40年間で習得してきたものを、社会で活かしていきたいという夢である。自分が築き上げてきたものを、何らかの意義ある「形」にして残しておきたかった。そしてそれが「福祉」という分野に結び付いたのである。時代の流れが「高齢化」に進んでいる昨今、「高齢福祉」という名のもとに、今後、社会福祉に携わっていきたいと切に思えた。
　平均寿命が世界１位というわが国日本にあって、老後をいかに充実して過ごせるかは大きな課題である。どこに「住」をおくか、どうやって「食」を得るか、そしていかにして「心を満たすか」。そう考えたとき、居宅である特定施設入居者生活介護事業を兼ね備えたケアハウスは、目指すべき高齢福祉の第一歩となった。
　その夢の現実のために、20年前から土地を探し始め、最終的に、宇都宮中心部から交通の便もいい、自然も十分残存している絶好の立地条件が整った土地を購入することができた。
　そして、平成15年7月7日法人認可取得。平成16年4月1日ケアハウスジョイナス長岡開所の運びとなった。
　

平成16年4月1日、栃木県宇都宮市では最初となる特定施設入居者生活介護事業を兼ね備えたケアハウスをオープンさせた。従来のケアハウスとは異なり、自立者を含めた要支援・要介護者も入居対象者である。重度な高齢者（要介護４～５）は特別養護老人ホーム、要支援者はケアハウスであるとすると、中間層の居住選択が非常に狭いものであった。その中間層こそが、ハード＆ソフト面で支援が必要な高齢者（要介護１～３）であり、求めているのは特定施設入居者生活介護事業を兼ね備えたケアハウスといえる。

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