終戦直後、家族と財産を失い貧困と孤独の中にある高齢者の方々が 「瓜連キリストの教会」に集まってきました。この教会の牧師であった菊池政一は、教会の奉仕事業として「老人の家」を創設し、イエス・キリストのふるさと「ナザレ」の町にちなんで「ナザレ園」と命名しました。 これが「ナザレ園」の始まりです。
　創設された1949年（昭和24年）当時は社会保障制度も整備されておらず、 行政による金銭的援助もなかった為、ナザレ園は国内外の教会の方々の奉仕と寄付に支えられ、運営されていました。
翌1950年（昭和25年）、生活保護法による養老施設として茨城県知事に認可されました。
　創設者、菊池政一は、貧困に苦しむ高齢者、結核患者、更には心身にハンディのある方々、また特に視覚障がいのある方々に対し特別な思いを持ち、 キリスト教精神に基づく「愛」の実践を精力的に進めました。
　戦後、韓国において残留日本人夫人が帰国できず老いと貧困に苦しんでいることを知り、韓国国の慶州にもナザレ園を創設。8年間、慶州ナザレ園の初代理事長として、 約200名の日本人の帰国を援助し、在留日本人女性の為の入所施設を開設するなどの支援を日本のナザレ園、教会、支援者の方々と共に行いました。
　現在のナザレ園は、養護老人ホーム、盲老人ホーム、救護施設、特別養護老人ホームという４つの入所施設の他、介護保険に対応した各種在宅サービス、障害福祉サービス、制度にとらわれない独自のサービスを擁する、総合福祉施設となっております。

　社会福祉法人として440名の方が暮らし,地域の方々へのサポートも提供する総合福祉施設です。
介護保険制度の導入以後、従来からの福祉事業に加え、訪問による看護、介護、配食、ケアプラン等、地域で在宅のサポートを必要としている方々のニーズに応じた福祉サービスを提供させて頂いております。
　２６年度より、障がい者共同生活援助事業、障がい者相談支援事業の指定を受け、高齢者分野だけでなく障がい者分野の事業も行っています。また、従来からサービスを提供している那珂市に加え、隣接する常陸太田市や水戸市にも定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所を立ち上げし、より広域のニーズに対応しています。

　ニーズに応え、制度に先んじてサービスをつくってきた創設当初の姿を忘れず、現状に安住することなく新たなサービスに取り組んでいきます。
　また、利用者・ご家族・職員・地域住民・取引先の方等、すべての人の尊厳を大切にし、多様な利用者・多様な職員が安心して生活・活動できる場であることを目指していきます。

全国社会福祉協議会からの依頼により、広告会社とともに、当法人を舞台にして福祉職場の魅力を発信する動画の作成を行った。当法人の職員が動画の作成方針に携わり、インタビュイーとして登場した。

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