社会福祉法人佐波福祉会の在所する山口市徳地地域は、山口県の地図上のほぼ中心、中山間地に位置しています。すぐ側を県内有数の佐波川が流れており、自然環境に富んだ場所で、事業を展開しています。
平成5年4月、急速に進む高齢化などにより、介護を必要とする高齢者が増加する中、住民からの強い要望により、徳地地域（旧徳地町）に於いて初めての老人福祉施設として特別養護老人ホームとくぢ苑を開設しました。同年10月にデイサービスなどの各事業を開始し、さらに平成15年、とくぢ苑開設から10年後に生活支援ハウスまなご、グループホームかじかの里を開設。徳地地域（旧徳地町）唯一の総合福祉施設として、地域の高齢者介護を担っています。
法人の運営テーマである「敬愛」の精神のもとに、「法人の五信条」「介護の五信条」を掲げ、ご利用者本位の寄り添った介護サービスを実践しています。施設入所の要望が増えていく中、平成20年には特別養護老人ホームとくぢ苑のユニット棟（20床）とショートステイ棟（６床）の増築を行いました。平成25年5月には、洪水に備え入居者が速やかに避難できるよう、避難施設こぶしの里を建設しました。
設立から24年、現在では以下の事業を実施しています。
特別養護老人ホームとくぢ苑〔従来型〕（定員54名）及び特別養護老人ホームとくぢ苑〔ユニット型〕（定員20名）は、「利用者の尊厳を尊重した寄り添いケアに努め、その人らしい日々が暮らせる様、快適な環境づくり、健康で明るい職場づくりを推進し、ご利用者への笑顔の介護に繋げる」という思いのもと事業を行っております。また、各種委員会を設け、よりよいケアに向けての取り組み、勉強を重ねております。中でも、排泄に関しては山口県老施協の代表として、平成26年9月に行われた老施協中国地区大会を経て、老施協全国研究会議で発表しました。
ショートステイ事業（定員12名）は、本人におかれた環境はもちろん、家族の介護からの解放など利用目的はありますが、「とくぢ苑に来て良かった」と安心して過ごして頂ける様、居宅においての能力に応じた支援に努め、徳地地域はもとより、地域外からの受け入れも積極的に行っています。
とくぢ苑デイサービス（定員30名）は、在宅生活が継続できるように、入浴・レクリエーション・機能訓練を行いながら、イキイキとした笑顔でご自宅に帰っていただけるように取り組んでおります。また、中山間地に位置することから、山の中の集落あるいは点在する一軒家への送迎もありますが、快くお迎えし、サービスを提供しています。
とくぢ苑指定居宅介護支援事業所では、安心して在宅生活が送れるケアプランの作成に心がけ、地域の高齢者を支えること。生きがいを持って在宅生活を続けられるよう支援しております。
とくぢ苑ホームヘルプサービスは、在宅生活での支障を軽減できるよう、ご利用者のニーズに沿った支援を行っています。
とくぢ苑訪問入浴サービスでは、お体の不自由な方がご自宅でも安心して入浴できるように支援しています。
グループホームかじかの里（定員9名）では、認知症のご利用者に対し、「急がない」「せかさない」「一緒にゆっくり」のスローガンのもと、我が家と思っていただけるよう、一人ひとりの思いを尊重し、時間を共有しながら介護を行っています。
生活支援ハウスまなご（定員12名）では、入所者の皆様に安心感と生きがいを持って、不安を感じずに笑顔で過ごしていただける様に支援をおこなっています。
山口市の指定管理制度で管理を受託している山口市徳地長寿苑デイサービスセンター（定員18名）は、本年度より地域密着型として地域に密着したサービス提供と、古くからの温泉の源泉を引いた入浴の特長を生かした、利用者に喜ばれるサービスの提供をしています。
同じく指定管理である山口市徳地老人福祉センターでは、地域の皆様に温泉入浴はもちろん、集いの場として施設をご利用いただき、温泉を利用した事業を計画しながら地域の皆様にご利用いただいております。
冒頭で述べたように、中山間地での事業展開であり、道路幅の狭い山間部あるいは、道路から幅の狭い自宅への取り付け道での送迎が課題となっております。是非とも、車両への助成をお願いいたします。

理事長

やまもと あきはる