事業成果物名 |
2017年度 療育支援施設の整備/改修に関する成果物
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団体名 |
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事業成果物概要 |
「自閉症/発達障害児者が自分を好きになれる療育支援施設づくり」について、実施した本事業の成果物を報告する。
<事業目的> 今日発達障害児者の個々のニーズは多様化しており、社会状況が変化する中、制度に基づく支援だけでは行き届かない現状がある。実際、成人期の当事者は就労という壁に向き合い周囲の理解を求めて模索している姿がある。 当法人では、発達障害のある子供たちの成人期を見据え、自己肯定感を高め安心してコミュニケーションがとれる場が必要と考え、個別・小グループ活動による療育支援を実施してきた。 全国的にも実践例が少なく県内外からのニーズ増加により施設の拡大が必須となり、老朽化が進む賃貸施設から新施設確保を目指してきたが、その実現が急務課題となった。 そこで本事業では、発達障害児者が自分を好きになれる療育支援施設を新たに確保し、早期療育及びグループ活動等による療育の充実を図り、共に生きる社会の実現を目的とする。 <事業目標> 目標1/中期計画に沿った取り組みを基盤に、理事・職員のワークショップやプロボノチームの協力により療育施設を新設する。 目標2/発達障害がある子供たちが人との関係性を大切に、自己存在感や自己肯定感を育み高める療育支援を充実させる。 ①発達障害児者が自分を好きになれる療育支援施設を新設する。 ②一人一人の特性を考慮した1対1対応の個別療育と小グループ活動による療育支援の拡大と自己存在感や自己肯定感を育み高める療育支援の充実を図る。 ③一人一人の特性にあった支援が実践できる人材育成のために、当法人独自の講座を設け、実践に即したスキルアップを目指す。さらに地域における他団体等のハブ的な存在として人材育成に寄与する ④会報誌「すぽっと」(月1回)、SNS関係(HP、ブログ・Facebook)を活用し、発達障害理解の促進、深化を図る。 <事業内容> 1 療育支援施設の新設 ・活動拠点委員会が中核となり、会員、保護者、プロボノチームの協力を得ながら進める。 ・職員のワークショップを重ね、利用者にとって安心・安全な、夢のある、自分らしく活動できる施設づくりを目指す。 2 療育施設の運営 ・発達障害のある子供たちが自分らしく生きていくための社会課題を提言しながら療育事業を継続、発展させる。 3 成果の測定 ・事業目標に掲げた項目ごとの成果目標達成の確認(実施記録) ・報告書の作成(A4ファイル) 4 今後に向けて ・発達障害児者の「あったらいいな」を叶え「未来を創る」ために、組織や財源の強化手だてを講じてさらなる組織の成長を図る。 <事業成果物内容> 1 新活動拠点確保のためのワークショップ・現地取材記録 前年度より、全職員による新活動拠点の確保に向けたワークショップを実施し、移転前の事業所での活動について、これまでに培った自閉症/発達障害のある子供への支援のノウハウを再確認した。さらに、エリアごとに曜日・時間帯・職員と利用者の配置の確認、既存の備品や書類・療育教材等すべての荷物の把握などを行った。 2017年度、本事業活動目的のもと、全職員によるワークショップを継続し、新活動拠点におけるよりよい支援環境の実現を目指して、話し合いを重ねた。 さらに、新活動拠点の着工時期から現地取材を計画的に行い、理事・職員・会員が一丸となって本事業の成功に向けて取り組んだ。 ◇4月~8月 全職員ワークショップ 施設・備品などについて、自閉症/発達障害の障害特性をふまえて、また、利用者や職員の動線等を考慮し、話し合いを重ねた。子供たちの安心安全を確保し、エリアごと活動に集中できるような環境の実現を目指して行った。 ◇9月~12月 現地取材 週に1~2回、現地・近隣情報の取材を実施し、記録シートをファイリングして共有した。取材時は、毎回定点3か所から建物の写真を撮影した。 複数の交通手段や道順を記録、近隣の公共施設や医療機関、スーパーなどの情報収集を行い、公園などを散策し、利用者への案内や活動の移行につなげた。 2 支援充実のためのこだわりポイントの一部 施設内のドアについて、部屋によるドアの色、ドアガラス部分の形・大きさ・材質、施錠の種類などについて記載。利用者の自閉症/発達障害の障害特性をふまえて、また、利用者の安全確保や活動に適した形状を話し合い、決定した。 3 建物完成写真 外観、室内の様子について、23枚の写真を掲載。 <本事業を終えて> 平成30年1月、新活動拠点への移転が成功。 平成30年3月初めに開所式を行い、NPOや障害福祉の関係各所、地域の皆様方に施設を公開した。本事業の取り組みについて、ワークショップ等の取り組みをスライドで発表、また、実際にワークショップで活用した模造紙等の記録を展示し、自閉症/発達障害の障害特性をふまえた、施設・備品などの「こだわりポイント」を発信した。ご来賓の皆様からは、NPОが地域で役割を担い活動する意義や、関係各所や地域社会と連携を図ることの大切さをご教示いただいた。 今後も、自閉症/発達障害児者の「あったらいいな」を叶え「未来を創る」ために、組織や財源の強化手だてを講じてさらなる組織の成長を図り、活動を継続したいと考える。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
その他
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事業成果物 |
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