事業成果物名

2018年度 ARTS OF LOCAL CAREER

団体名

事業成果物概要

人口減少時代において地域には課題が山積しています。しかし人材不足もあって、地域主体の課題解決はなかなか進まないのが現状です。
今、多様な働き方に対応しようとする機運が高まりつつありますが、現実的な課題としては、地域で働くということが個人のキャリア形成に繋がりにくい印象があることや、人材の定着や育成のための施策を十分実施できる環境が準備出来ていないということがあります。
 地域の課題解決や新たな取り組みを推進するためには、それを担う人材を確保することが重要ですが、現時点では、移住・定住促進と称して人材の取り合いになっている状況ではないでしょうか。地域のよりよい未来のためには何よりも人づくりが重要であることはあらためて言うまでもないでしょう。
 地域と人の関わりを生み出すには、地域で人が働き、暮らすという流れの中で考えていく必要があると考えます。またそうした認識を持つ地域同士が連携して、地域に必要な人材を確保し、地域における人の働き方と暮らし方、そして地域で暮らす個人のキャリアを支援する仕組みづくりが重要だろうと考えます。さらに言えば、地域で働くこと自体が、魅力的なキャリアパスのひとつの選択肢となる、価値あるものとして捉えられることも重要な点です。
「キャリア」は単に作業を表す「ジョブ」とは異なり、自分が成長可能性を感じられる仕事に責任を持って働くことであり、周囲からもその働きで認められることも大切です。新しい働き方が模索されている現在、地域社会に向き合うことが個人のキャリア形成において積極的に位置づけられることは重要だと考え、このような「地域に関わりながら働くこと」を「ローカルキャリア」と呼びたいと思います。ローカルキャリアには、地域性を活かした仕事や、自分のやりたい仕事や暮らしがある場合などがあるでしょう。そして、そうしたキャリアを育めるまちは「ローカルキャリアシティ」と呼べるのではないかと思います。

また、「働くこと」は常に、そこに学びと可能性が生まれたものであるはずです。地域の現実的な課題に対して解決を図りながら働くというそのぷろせすには、その人だけでなく、地域の人々や企業、環境などへと水の波紋のように広がっていくものがあるでしょう。
私たちが主たる事業としている「CAREER FOR」プロジェクトは、各地域がそれぞれの地域に適した形で地域の課題解決と人材育成の合わせ技に取り組んでいる中ではぐくまれた知恵と情報を共有し、「新しい働き方をしたい」「自分の可能性を広げたい」と考えている人々に発信する活動です。その根底には、高度成長期をモデルにした働き方からのパラダイムシフトがあります。
 地域社会と向き合って働き、暮らすということは、個人を抱える組織にとっても重要なキャリア形成の一つとして位置づけられる未来像が描けるのではないかと考えているのです。
 「ローカルキャリア白書」はこのような問題意識から、多様な個人がどのように地域で働くことを選択したのか、それがどのような価値観に支えられているのか、どのようにキャリア形成に位置づけられているのか、どのような社会ニーズに即しているのか、そしてそこで得られるものは何かを紐解いてみようと、インタビュー調査とアンケート調査を行い、分析したものです。
 「ローカルキャリア」の位置づけの初めの一方ではありますが、地域に人材派遣をしたい企業や、自分の働き方を見直したい方々にとっての一助となれば幸いです。

助成機関

事業成果物種類

冊子

事業成果物

事業成果物名

2018年度 ローカルキャリア白書

ファイル

形式:PDF 容量:1MB
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事業成果物名

地域課題解決を担う人材の流動化・育成・マッチングおよびその周知啓発

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