事業成果物名 |
2021年度 「子どもの視覚認知評価の実施および個別支援の提供」パンフレット
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団体名 |
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事業成果物概要 |
「視力」ではなく、視覚認知評価ということで、視覚の基礎的な力から視覚情報の捉え方まで、簡便な評価から詳細な評価までを実施できる体制を構築していくものです。また医療や専門施設などへの紹介など繋ぎの役割も演じられるよう、施設利用者および地域の障がい児を中心に対象を限定せず実施していくものです。
【事業の背景】 保護者や支援者、そして専門家ですら、子どもは見えているという前提に従って子どもを見ていることが多い。そして実は見えていなかった、見えにくかったことによる影響で形成された子どもの経験不足があることはあまり知られていません。 障害児通所支援事業での子ども支援を中心とした経験や統計的な観測から、視覚認知能力を要因とする読み書き障害や生活力、自立した活動力の低下が指摘されています。その中には視力検査すらも難しい子どもたちもおり、簡便で高精度な視力を含めた評価可能な環境が望まれてきました。 また発達検査実施の中で色覚異常検査が行われない傾向となり、色覚異常の発見が非常に遅く、中には指摘されずに済んでいく子どもがいます。指摘されない要因としては生まれながらに色覚異常を持っており、本人にも自覚がない事があるからです。 色覚異常に自覚がなければそれでよいのか? 色覚異常をきたすと低コントラストとなり、空間と物の区別、物と物の境界の不明、文字と背景の不明など様々な日常生活への影響があります。自覚がなくても、読みにくい、わかりにくいなどがあることになり、経験不足、読み書き困難を中心とした学習の遅れ、生活自立度の遅れに繋がっていることがあります。 しかし検査が難しい以上、視覚にターゲットを絞り込むことも難しく、曖昧に支援されている状況になることがあります。 これらの状況を改善し、早期に適切な(視覚支援にターゲットを絞った)支援が行われる環境の整備やモデルを築く必要があると考えているためです。 【購入物品】 (1)スポットビジョンスクリーナー[¥1,056,000] 大学、発達検査などの健診などでも活用されている医療機器。高性能で簡便な視覚スクリーニングが可能。 (2)小田氏読書チャート[¥30,800] 読書をするための距離とフォントの大きさを評価します。利用数は非常に少ないと思われますが、実用的な読書環境の整備に活用され、重要な評価です。盲学校などでも活用されています。 (3)ひらがな読書チャート[¥30,800] (2)のひらがなバージョン。ひらがな習得段階の子どもたちでも活用できるものです。 (4)石原色覚検査表Ⅱ[¥8,800] 色覚異常検査の代表格。今の子どもたちの保護者以上の年齢の方は経験したことがあることが多い。 【視覚の基礎的な力の評価】 ●評価器機:スポットビジョンスクリーナー(SVS) ●評価項目:(1)近視、(2)遠視、(3)乱視、(4)不同視、(5)斜視、(6)瞳孔不動 【色覚異常検査】 ●評価器機:(1)石原色覚検査表 (2)SPP標準色覚検査 ●評価項目:色覚異常 【上記2評価実施の目的】 基礎的な視えの力を評価し、苦手がある子どもについては保護者、幼保園・学校、医療機関、福祉施設など子どもを取り巻くすべての人たちと情報共有し、適切で個別的な支援へと繋げていくことが目的です。 そして保育所等訪問支援や相談支援委事業所など自施設で持つ機能を最大限発揮し、機動力を活用し、子どもの支援の活性化し、最終的には地域の子ども福祉、障がい者福祉を活性化していきます。 【心理検査の追加など】 実施2検査で苦手があり、生活上の困り感の強い子ども等には追加で心理検査を行う必要があれば実施し、困り感の要因を精査していきます。そしてより的確な支援へと繋げていきます。 【パンフレットの内容】 (1)生活・就学の基礎~様々な視覚異常のスクリーニング SVSを活用した評価スクリーニング (2)生活のコントラスト~色覚異常のスクリーニング 色覚異常検査2種を活用してすることや非常に気づかれにくい、影響の大きい色覚異常とはどんなものかをしってもらう内容です。 (3)医療・福祉連携~専門的な支援に繋ぎます 幼稚園・保育園・認定こども園・学校・療育・医療など子どもを取り巻くすべての専門職が関りあい、情報を共有し、支援共有するための基礎事業について (4)心理検査等の追加 子どもの視え方の基礎を評価し、必要に応じて医療機関や心理検査を活用していきます。それについて評価の種類などを含めて紹介しています。この中に小田氏読書チャートやひらがな読書チャートも含まれ、実用的な生活環境や支援環境を検討していく材料としていきます。 (5)読みの本質 視覚認知を要因とする苦手から読み書きが苦手になる子どもも多くいます。読み書きの苦手の主要要因は音韻認識であり、聴覚認知と関りが深いと言われています。しかし視覚認知も大きな要因となり得ることから、読みを遠ざけ、内容理解への扉を閉じてしまう子ども多く存在します。 「読み」により、文字の習得、語彙、漢字の読み、新しい知識の習得、文法的経験などを得て、それらが統合されていくうちに内容理解のスキルが形成されていきます。そのため従来の音読一辺倒の読み訓練は意味をなさず、ICT機器を活用した聞いて読む、いわゆる読み聞かせのようなものを多用していく、自分で読める方法を探していくことが重要となります。そして生活に溶け込ますことが絶対条件です。 これらを実現するためにはまず視覚認知評価は必要だと考えています。 (6)視覚が子どもの生活や就学におよぼす影響について(WAVESデジタル資料より) 下記(A)と(B)が関連し、(C)のような様子となることがあります。 [(A)視覚関連基礎スキル] ・両眼視 ・視知覚と認知 ・視野 ・目と手の協応 ・調節 ・視力 ・色覚 ・眼球運動...など [(B)視覚以外の要因] ・知的要因 ・言語/聴覚 ・注意/集中 ・協調運動...など [(C)視覚関連の子どもの様子] ・読み飛ばしが多い ・黒板を書き写すことが苦手 ・定規の目盛りが読めない ・図形の問題が苦手 ・読む作業で目が疲れる、集中力が続かない...など (7)「読む(音読)に努力を要すると 文字を音に変換する、いわゆる音読に努力を要する子どもは内容理解に割ける力が不足し、内容理解に及ばないことが多くあります。そのため聞いて読むを代表として、個別に適切な読みの形態を支援する必要があります。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
パンフレット
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事業成果物 |
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