事業成果物名 |
2022年度母子生活支援施設における親子関係構築支援ソーシャルワークの実態把握に関する調査研究報告書
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団体名 |
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事業成果物概要 |
2016年に改正された児童福祉法では、子どもの家庭養育優先原則が明記され、翌年に厚生労働省「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」において、「新しい社会的養育ビジョン」が取りまとめられた。親子を分離せずにケアを行う社会的養育としての支援の構築が検討されており、その中で母子生活支援施設は、地域に開かれた施設として、妊娠期からの産前産後のケアやペアレンティング教育、親子関係への支援など専門的なケアを提供できる機関として期待されている。
また近年では、「令和3年度 社会保障審議会社会的養育専門委員会報告書」において、全ての子育て世帯の家庭・養育環境への支援としての親子関係の構築に向けた支援と、支援の必要性の高い子どもやその家庭への支援としての親子再統合支援、それぞれの必要性が明記された。その内容を踏まえて、2022年の改正児童福祉法では、市区町村における「親子関係形成支援事業」、都道府県等における「親子再統合支援事業」が制度化されるなど、都道府県・市区町村の両者に対して適切な親子関係構築に向けた支援の強化が図られている。 このように、社会的養育のあり方として「パーマネンシー保障 」という子どもの最善の利益に向けた目標の中で、予防的な取組による実親子関係の養育継続から、一度分離した際の親子再統合まで親子関係構築支援の重要性が増している。母子生活支援施設は、厚生労働省の「都道府県社会的養育推進計画の策定要領」において、社会的養護関連施設の中で唯一、母子を分離せずに利用できる重要な地域資源として位置づけられているなど、親子関係構築支援においてその役割の重要性が大きく期待されている。また、一部の地域では、親子ショートステイや親子相互交流療法(PCIT)等のプログラム化も図られるなど、親子関係に着目した新たな事業展開が見込まれる。 これまで、予防的支援も含めた親子関係構築支援に取組むソーシャルワークのあり方は十分に整理されておらず、今後の実践に向けて知見収集が急がれる。母子生活支援施設では、家庭養育を支援するソーシャルワークの知見が豊富に蓄積されており、その言語化や体系化は多くの自治体の体制の充実に資するものと考えられる。そのため、母子生活支援施設を対象とした調査を通して、当該ソーシャルワークのノウハウを整理することを目的として本研究を実施した。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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