事業成果物名 |
2023年度CO2の最適管理技術の開発(2年目)
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団体名 |
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事業成果物概要 |
1. プロジェクト概要
[課題] 既に実用化されているCCS/CCUS技術の拡大には、下記の様な課題があります。 ·高純度なCO2の分離・回収の効率向上、および、CO2圧入工程の高効率運転によるコスト低減と安定操業。 ·CO2に含まれる不純物の水和物相挙動および含水量はよく理解されていないため、実験、相分析、およびCPA EOSモデル(MultiFlash)計算の両方からさらなる調査。 ·不純物による相挙動特性(液相、ガス相、固体相)の把握とその相領域判定に応じた高効率、低エネルギ及び機器保護運転の改善。 [期待される成果・効果] ·CO2 主成分の気体をコンプレッサで、臨界圧力近傍まで昇圧、冷却水との熱交換により液化することにより安定した状態でポンプにより超臨界状態まで昇圧させるができます。コンプレッサの動力を抑えた上で、安定した状態を保つことが可能になります。 この状態で圧縮、圧入を行う事で、ハイドレートなど流れを阻害せずに、装置へのダメージも生じさせない運転が実現でき、その結果としてコンプレッサやポンプなどの動力エネルギを節約、エネルギコストを削減して、機器の高効率な運転につながると言う効果が期待されます。 2. 2年目の事業成果 <CO2圧入時異常発生の最適制御> ·CO2の最終圧縮工程をCO2が液相状態で圧縮することで電力消費量を最小になるよう運転。ミラープラント技術を応用し、実プラントの運転状態をシミュレーションに取込、その時点の運転状態からポンプの停止時の挙動を常時シミュレーション。これによりがポンプに異常発生しても最終圧縮ポンプのサクションを液相状態に維持できるように制御システムを自動調整できることを確認。 <不純物を含む場合のCO2流体のHydration発生条件> ·昨年開発したCO2相の挙動、含水量を正確に測定できる高圧マイクロスケールセルシステムを使用して、CO2に不純物が混合した場合の評価を実施。 ·不純物5mol%N2のCO2では高圧で圧縮した場合にHydrationを発生させる含水量が低下することを確認。またこの結果はCPA-EOSのシミュレーション結果とも一致することを確認。 ·CO2圧送時には不純物の存在により流体の水分量の制御の重要性が増すとともに、その影響をシミュレータでも事前評価できることを確認。 <CO2回収の検証用標準モデル開発> ·1年目に商用化の向けたニーズ調査結果から、CCSの標準シミュレーションの開発を調査検討。CO2回収プラント、CO2液化プラント、液化CO2出荷設備の3つのプロセスモデルの設計を開始し、プロトタイプモデルを作成。 ·CO2回収プラントモデルを使用し、実運転のデータでのCO2吸収モデルの自動調整機能の開発を実施。 3.来年度は、以下の項目を実施します。 ·他の不純物のCO2流体への影響を調査継続。 ·動的最適制御の技術にリスク定量化機能の評価を加えて検討を継続。 ·市場調査を取り入れて、CO2回収の標準モデルの製品化の推進。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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