事業成果物名

2024年度発達特性等による困難のある大学生の就職支援と啓発活動事業報告書

団体名

事業成果物概要

1.目的
<中長期>
本事業の効果により、札幌圏の半数以上の大学において発達障害特性等によって就職できない学生への取組みが進む状態となる。大学において札幌チャレンジドと繋がることの有用性が認識される。
<最終目的>
発達障害特性等によって就職に大きな不安を抱えた大学生・若者が安心して相談、研修を受けることでそれぞれの能力を社会で発揮できる地域となる。
  
2.目標と結果
(1)連携する6 大学での説明会開催数 目標:30回 結果:31回
(2)オープン説明会の開催数 目標:5回 結果:6回
(3)研修・相談参加学生数 目標:30名 結果:42名
(4)研修・相談のべ参加学生数 目標:のべ200名 結果:407名
(5)就職決定学生数 目標:6名 結果:8名
   
3.事業内容と結果考察
【 1. 学生向け説明会 】
大学と連携した説明会: 31回 、 参加者78人
上記参加学生の学年 (質問に 答えた学生の数)
1 年生 16 人、 2 年生 7 人、 3 年生 30 人、 4 年生 14 人、 院 1 年生 3 人、 院 2 年生 3 人、他 5 人
オープン説明会 :6回 、 参加者8人
大学と連携した説明会は 、毎回 、少数ではあるが参加者がいて、それぞれの学生のタイミングが合致したときに参加している傾向が明らかである。課題感のある学生にとって興味のある説明会になっている。
オープン説明会は、3つの NPO 法人の協力によって広報したが、コミュニケーションに課題のある学生まで 情報を届けること は、なかなか難しかった。
学生への広報としては、大学から学生向けの案内 が効果的で ある。
   
【 2. 対面・ LINE 相談窓口の運営、各種研修、就職活動支援 】
研修会および個別相談への昨年度の参加者数は28人、のべ119人であったが、今年度は、 42人 、 のべ407人 と大幅に増加した。学生への広報が着実に 拡がっていることと、実際 に参加した学生の満足度が高いので、積極的な利用に繋がっている 。
LINE登録者も昨年度末62人が今年度末 130人 と倍増している。毎月コンスタントに登録者が増えている。
研修に参加したことにより自信を身に付け、就職活動へ前向きな気持ちで取り組む学生が 増えており8名 の学生の 就職が 決まった。
2024年度末時点の個別支援継続学生は、 42人( 1 年生 1 人、 2 年生 1 人、3 年生 7 人、 4 年生 18 人、 院 1 年生 5 人、 院 2 年生 4 人、他 6 人) となっている。
   
【 就職が決まった学生8人の概要 】
<業種>IT:4人 医療・福祉: 1 人  警備: 1 人  運輸: 1 人  小売: 1 人
<職種>エンジニア:3人 一般職:3人  介護職:1人  保安検査員: 1 人
<学科>人間社会、人間科学、広報メディア観光、福祉臨床、心理、福祉臨床心理、英文
(院卒2人 学部卒5人 高卒1人)
<性別>男性:6人 女性:2人
<備考>6人は、利用期間1年以上
   
【 3. 事業広報フォーラム 】
日時 令和 6 年 10 月 12 日(土) 13 時 30 分~ 16 時 30 分
会場 TKP 札幌カンファレンスセンター北 3 条 ホール6A
参加者:50 人
主催者挨拶:NPO法人札幌チャレンジド 理事長 加納尚明
本事業に向けて:公益財団法人日本財団 公益事業部 シニアオフィサー 岡田友子
事業報告:NPO法人札幌チャレンジド 理事長 加納尚明
講演:「困難を抱える学生への関わり方」NPO法人札幌チャレンジド 理事・移行グループリーダー 大山珠美
パネルディスカッション 「コミュニケーションが苦手な学生のキャリア支援に求められること」
(パネリスト)札幌市長 秋元 克広、北海道大学学生相談総合センター センター長 安達 潤、札幌商工会議所
総務委員会委員長 池田食品株式会社 代表取締役 池田 光司、NPO法人札幌チャレンジド 理事・移行グループリーダー 大山 珠美
(ファシリテーター)NPO法人札幌チャレンジド 理事長 加納 尚明
   
パネルディスカッションの概要
1.大学における学生支援や課題について
2.支援の現場から感じることについて
3.大学と連携した取組について
4.札幌市における雇用の課題について
5.本取組の将来について
上記5 つの 視点からディスカッションを行い、参加者間の共通認識を得た。今回のフォーラムには、大学、行政(札幌市)、札幌市議会議員、福祉関係者、 NPO 関係者など幅広い関係者が参加したことで、本事業が、「地域課題」 であることの共通認識を得ることができた。
   
【 4. 学生関連団体連携活動 】
【 5. アンケート調査<大学向け> <学生向け> 】
【 6. 札幌圏就職困難学生支援協議会(仮称)の設立準備 】
   
4.まとめ(評価と課題)
本事業は、2年目の実施となり、大学と連携した広報から始まり、繋がってきた学生への丁寧な支援により、着実に成果が生まれている。
学生対応も軌道に乗り、各支援プログラムのノウハウも着実に蓄積できている。
大学向けアンケート結果からは本事業の「必要性」が、学生向けアンケート結果からは本事業の「有効性」が現れていると考える。
特に、就職が決まった学生のアンケート調査結果や支援している学生の「変化」を目にすると、本事業が学生の就職活動に向けての「自信」を少しずつ生み出していると考える 。
4年生になってから各種支援プログラムに参加してくる学生が多く、一朝一夕では就職活動に臨む力は備わらないので、できるだけ早い時期から少しずつ訓練を行うことが必要である。その為にも、各大学との連携した広報も、1年生や2年生を対象とした説明の機会を作ることや、意識付けへの工夫が 重要 と考える。
一方 で、4 年生から参加した学生にとっては、卒後後も継続して支援を受けられることがとても重要であり、引きこもりの防止対策と して も有効な事業である。
次年度は、助成事業としては、最終年度との認識であり、2026年度以降も本事業を継続していくための財源確保が最大の課題である。

助成機関

事業成果物種類

報告書

事業成果物

事業成果物名

発達特性等による困難のある大学生の就職支援と啓発活動事業報告書

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発達特性等による困難のある大学生の就職支援と啓発活動

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事業成果物名

コミュニケーションが苦手な学生・若者の就職支援

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