奏海の杜は、東日本大震災を契機に立ち上がった団体です。当初は被災地の障がい者を支援すべく、全国のボランティアの受け入れ、支援物資の配布、通院の送迎など目の前の事態に対処する毎日でした。
　その後避難所が閉鎖されてからは仮設住宅で傾聴を続け、住民の方々の声を聞き生活に寄り添いながら、地域で求められていることは何か、私たちに出来ることは何か、自問しながら今の活動、障がい児や在宅障がい者の日中活動支援に至りました。
　現在は、障がい者の地域資源が少ない南三陸町で、今までなかった障がい児の居場所として放課後や長期休暇の療育を行うとともに、在宅障害者の日中活動を支援し、障がい者の社会参加を促す活動をしております。

◎在宅障害者の自立支援
◎障がい児の児童デイ（放課後、長期休暇、土曜日）
◎家族支援
◎地域交流イベントの企画

　私たちは単なる日中活動の場の提供ではなく、本人が自分で考え自分で決めること、社会に出る意欲を育てることに意味を見いだしています。さらには今まで南三陸町では遠慮して過ごしていた家族の方々にも子どもたちの可能性を実感していただき、一緒に地域へ出る意欲を持ってもらえたらと思います。もし健常の子どもたちも入って来たら、同世代の仲間として、一緒に育つという意識付けの一助になればと考えます。
　さらに究極で私たちが目指すのは、地域全体による福祉です。今は障がい児への取り組みが主な活動となっていますが、障がい者も健常者も、高齢者も子どもも、様々な人間がいるのが地域です。将来的には、今の活動を派生させて、高齢者の生きがい作り、子どもの居場所、障がい者の仕事が組み込まれた産業、などに関わって行きたいと考えております。そして、みなが地域の中で役割をもち、そこに住む人みなが生きがいや誇りをもって暮らしていける地域、南三陸町の実現に貢献していきたいと考えています。

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