≪代表の略歴≫
　大学時代は塾講師のバイトに明け暮れる日々だったが、ある日横浜のドヤ街（戦後の日雇い労働者の街）でコミュニティデザインに取り組む建築家と出会い、その生き方に衝撃を受ける。その後は、ボランティアやNPOの世界に飛び込み、若い漫画家を支援をするNPOでフルタイムのインターンを経験。大学卒業後は、NPOを支援するコーディネーターの修業を積む。現在は、池袋で地域の生涯学習施設の運営を行う他、苦学生に奨学金の情報を届けるNPO「CHIEの輪」の代表を務める。

≪設立の経緯≫
　代表が高校3年生の時。父親が建築現場での作業中に、3階から落下してしまう事故に遭う。命に別状はなかったものの、頭部を強打してしまった影響で、その後仕事に復帰することができなくなってしまった。その結果、進学すること自体を諦めかけたが、周囲の支援や奨学金の存在があったことで何とか進学を果たすことができた。
　一方で、在学中に大学中退者に話を聞く機会があった。特に貧困家庭で育った学生は、自らがバイトで稼いだお金を授業料にあてている場合が多く見られたが、結果として学業と両立できずに中退をしてしまっていた。彼らは奨学金の存在は知りながらも、その複雑な申請や貸与を受けることへの抵抗から受給を受けることができなかった。
　こういった経緯の中で、家庭や学校といった環境の違いによって引き起こされる「情報格差」を少しでも解消することを目的として「CHIEの輪」を立ち上げた。

≪設立以来の主な活動実績≫
奨学金情報のプラットフォーム作りを目的として、当団体のホームページを立ち上げた。
メールやSNS上といったオンラインでの個別相談を基本の活動としている。また、年に一回松戸で行われる「NPO・市民活動見本市」にてブース出展し、対面での相談会を行っている。

①奨学金情報に関するホームページの運営
奨学金全般における情報や進学に必要となる費用など、基本情報を掲載している。
また経済的困難を抱えている受験生に参考書を寄付するプロジェクトを行っている。

②メールやSNS上でのオンライン相談
直接メールの相談に応じている他、「yahoo知恵袋」や「OKwave」といった無料のネット上での掲示版に書き込まれる、個人からの相談に対して正確な情報の返答をしている。現在は月に10件ほどのペースで行っている。

③ワークショップやセミナーの実施
進学後の学生生活をより意味のあるものとし、成長するための各種セミナー等を実施している。現在は大学において、学生向けのファシリテーションセミナーを行っている。

今後は、子育て支援や青少年の居場所づくりを行っている他のNPOなどと協働して、進学全般にわたるワークショップを行っていきたいと考えている。また公立高校などで、学校教員向けの奨学金セミナー等を実施することで、間接的に情報格差を無くすことを計画している。

≪CHIEの輪のビジョン≫
　CHIEは「Children Hopes Into Education」の頭文字から取っています。教育への子ども達の希望をつなげていくことで、若者が希望を持てる社会を目指すことを意味しています。また「知恵」と いう言葉は、単なる「知識」としてではなく、困難を乗り越えていくための力として子ども達に身に付けて欲しいという想いを含んでいます。
CHIEの輪は、家庭の経済環境や生まれた環境などの理由によって、希望を無くすことの無い社会を目指します。

特になし

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