社会福祉法人そよかぜは、障害福祉を推進する地域の中核機関となるべく、平成２１年３月５日に羽村市行政当局をはじめ地域の皆様のご支援をいただき、ＮＰＯ法人障害者団体連絡会そよかぜを設立母体として創設されました。そよかぜは、現在、社会福祉事業として福祉作業所ひばり園(就労移行支援(定員８名))・就労継続支援Ｂ型(定員７０名)の多機能型）、福祉作業所スマイル工房(就労継続支援Ｂ型(定員２０名))、グループホームほほえみ館(共同生活介護・援助の多機能型(定員４名))を運営しています。公益事業として、羽村市障害者就労支援センター・エール(「東京都区市町村障害者就労支援事業」を羽村市から受託)、法人独自事業の羽村市心身障害者宿泊訓練施設つくしの家を運営しています。収益事業として、資源回収（古紙・アルミ缶プルトップ）を行っています。福祉作業所事業は、地域特性もあり、企業からの受注作業を中心に活発な活動を展開しています。特に福祉作業所ひばり園は、受注作業中心の本園の他に出張所としてリサイクルショップくれよんを経営しており、地域の皆様のご支援により好調な業績を上げています。受注作業の繁忙期には、近隣の同様作業所などに業務協力をお願いして企業ニーズに対応します。平成２３年度の福祉作業所ひばり園就労継続支援Ｂ型事業では、工賃支払総額が３１，０５５，５３８円と初めて３，０００万円の大台を超え、平均工賃月額４４，６２０円となりました。また、平成２３年６月より受注企業の協力を得て、企業内に作業エリアを設け「施設外就労事業」を開始しました。平日、利用者３～４名（現在１２名の利用者が週１～２回のローテーション勤務）と職員１～２名が自宅から企業内作業場に出勤し、企業の皆さんと一緒に作業をします。これにより、利用者・職員は企業就労の経験を積めるとともに企業側は外注の手間が省け効率的な業務ができるなど双方メリットのある取り組みとなっており、平成２４年から就労移行支援チームが加わることで、企業側から依頼されていた週５日作業実施体制を実現することができました。その他、景気動向に左右されない仕事の確保として、羽村市の指定ゴミ袋のパッケージ作業も平成２３年度から受注し、リサイクルショップくれよんではパッケージ作業と販売を同時に行いお客様に提供しています。公益事業として実施している羽村市障害者就労支援センター・エールは、西多摩地区では最初の「東京都区市町村就労支援事業」の受託事業所として、障害者の一般就労等の相談援助を行っています。そよかぜでは、就労移行支援もひばり園で実施しており、一般就労に向けた施設訓練支援と相談支援の緊密な連携による効果的な就労支援を目指しています。昨今の厳しい就職事情の中、平成２５年度は就労移行支援利用者が３名一般就労につながり、支援センターと施設が協力して定着支援等を行っています。そよかぜは、前身のＮＰＯ時代から地域の障害福祉ニーズの良質な受け皿になれるよう地道な努力を重ねてきました。こうした姿勢は、地域の皆様からも多くの共感をいただき、有形無形のご支援をいただいています。これからも、社会福祉法人の使命に照らして「何が求められているのか？」「なされるべき事は何か？」を常に考えながら、地域資源の拡充と良質な障害福祉サービスの提供に努めてまいります。

理事長

のざき こういち