大牟田市においては、他の自治体と同様に、身体・精神・知的と障害の種別が違うと、交流も情報交換もなく、お互いの生き難さに対する認識もなく、その解決に向けて協力し合うこともありませんでした。また、障害当事者や家族や支援者というそれぞれの立場が違うと、対等な関係で福祉のまちづくりを進めるという発想も持てずにいました。しかし、障害に起因して、様々な生き難さを抱えているということは共通しているので、その課題を解決し、障害者の自立や社会参加を広めていくために、障害の種別を超えて、それぞれの立場を超えて、共に活動していこうということで、障害当事者団体、家族会、障害者支援施設、社会福祉協議会等多くの団体、施設、機関で1999年に全国的にも珍しい任意団体として大牟田市障害者協議会を開設しました。2001年には、行政を始め色んな団体と協働して、社会的責任を持って、誰もが住みやすいまちづくりを通した社会貢献を果たしていこうという事でＮＰＯ法人格を取得しました。
　本会の活動の中心は、障害者の方への就労支援と生活支援になります。
　障害者の就労支援としては、2002年に大牟田市より本会が受託した資源手選別事業所リサイクルプラザにおいて、12名の障害者の雇用をおこないました。2006には、同じく大牟田市より本会が受託した市指定袋等配送事務事業を受託し、障害者２名の雇用を行いました。2009年からは、国と県の委託を受け、障害者就業・生活支援事業を受託し、毎年30名を超える障害者の方の一般企業への就労と、その後の定着支援をおこなっています。
　障害者の生活支援としては、2003年に国よりコミュニティー施設活用中心商店街活性化事業を受託し、電動カートの貸し出しや、多目的トイレの提供等、障害者の方が買い物しやすい環境づくりに取り組んでいます。2007年に大牟田市より本会が受託した障害者文化教養施設サン･アビリティーズおおむたでは、施設利用の際に、重度障害者の方に送迎サービスを行っています。2008年からは、障害児の登下校見守りボランティア活動のコーディネート事業を開始するなど、障害児・者の社会参加支援を進めています。また、20014年批准された障害者権利条約や、2016年より施行された障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法の地域理解を広めるための市民向けのセミナーや大牟田市より受託した研修事業で市職員全員への研修を実施するなど、障害のある人もない人も共にきる地域づくりを目指した周知啓発を行いました。
本会の代表　叶義文略歴
1960年大牟田生まれ。1982年立命館大学卒業。1983年身体障害者授産施設大牟田恵愛園入職。現在当施設施設長。
【役職】
全国社会就労センター協議会　副会長・日本セルプセンター副会長・九社連授産施設協議会会長・福岡県社会就労センター協議会会長・セルプセンター福岡会長

　●活動（非営利事業）
１． 障害者の生活支援事業
・障害児の登下校をボランティアが見守り、安全に通学できるようコ
ーディネートをする活動。
・知的障害児・者がスムーズな医療受診ができる環境づくりを進める
プロジェクト活動。
・商店街でお買い物をする歩行障害のある方への支援として電動カー
トを貸し出す活動。
２． 障害者の人権擁護事業
・小学校・中学校・高校への総合学習への講師派遣。
・様々な団体機関への講師派遣。
・年に1回不特定多数の市民対象の人権セミナーの開催。
３． 指定管理者制度に基づいた施設の管理・運営事業
・大牟田市より受託し、障害のある方の研修やスポーツ等への参加を
　拡げ、市民との交流できるイベントの開催等を通じて障害のある方
の社会参加を進める活動。
　　４．障害者の雇用の促進及び安定に資する事業
・国と県より受託し、障害のある方で一般企業への就労を希望する方の就労支援と就労後の職場定着を支援する活動。
　　●業務（収益事業）
　　１．障害者の就労の場の創出に関する事業
　　　　・大牟田市より受託した資源手選別事業所リサイクルプラザは、障害者多数雇用事業所として、特別支援校の生徒等の職場実習を積極的に受け入れる活動やリサイクルの啓発等の業務もおこなっています。
　　　　・大牟田市より受託した公衆便所清掃事業業務
　　　　・大牟田市商工会議所より受託した市営住宅草刈事業業務
　　　　・大牟田市商工会議所より受託した指定袋配送事務事業業務

　

就労支援においては、行政の委託事業を中心に、障害のある人とない人が
共に働ける場所をつくり出せました。これから先は、一人親家庭の人や高齢者
など、就労に困難さを持っている人々と共に働ける場、社会的事業所の開発に
向けて検討を進めていきたいと考えています。
　生活支援においては、地域の人々に障害の特性を理解してもらうために、障
害者福祉というカテゴリーを超えて、市民全員が対等で、安全で、安心して暮
らし続けられる街づくりというコンセプトで、様々な団体と出会い協働する関
係づくりを進めて、市民全員に居場所と出番がある地域づくりへ向かいたいと
考えています。

　・データーエントリー事業（株式会社有明ねっとこむ）
　　　（障害者のデータ入力の支援）

無

恵愛園・あけぼの会・エンゼル・りんどう学園・身体障害者福祉協会連合会・知的障害者育成会・ボランティア連絡協議会(他16団体)

 

 

 

 

 

 

平成29年5月15日　内田監事、後藤監事による監査を受けました