私たち松山子ども劇場２１は、文化的な体験活動を通して、松山の子どもたちが
人のつながりを感じながら育ちあうことのできる豊な地域社会をつくります。

松山に子ども劇場が誕生して３２年、子どもたちに文化を届け続けてきました。生の舞台を大切にし、児童劇、人形劇、音楽などの鑑賞を例会として実施してきました。また、自主活動という名称でまつり、遊び、キャンプなど本当にたくさんの活動をしてきました。そんな中で育ってきた子どもたちが大人になり今、子どもを育てる年齢になりました。子どもたちをとりまく環境は益々きびしい状況になっています。
　２１世紀、子どもをとりまく社会は、IT文明の発展の中でパソコンが家庭に、携帯電話が各個人にと、猛スピードで普及しているという現実があります。メールでは話せても対面ではしゃべりにくいという若者も増えています。人間として、人と人との関係を作るには「生」ということが何よりも大切になってきます。心を育てる活動を丁寧に作っていくことをしていかねばなりません。そして、急ぎすぎる「子ども時代」をもう一度ゆっくりと取り戻したいと思います。子ども時代に友達と思いっきり遊ぶことや、心揺さぶられる芸術との出会いや文化活動への参加は、子どもの人間形成にとって欠かせないものになっています。
松山子ども劇場２１はNPO法人を取得し、これまでの活動をさらに発展させ、芸術文化との出会いの場を保障し、子どもたちの体験活動の場を作っていきます。また、子育てを支援していく活動もすすめていきます。子育て講座や親子教室などを開催し、お母さんの仲間づくりをしながら子育てを支援していきます。子どもたちがたくさんの大人やたくさんの友だちと参加することで、豊かな人間とのふれあいを肌で感じ、お互いの個性を認め、自分で考え集団の中で自己を表現していく力を身に付けていきます。またゆとりある空間の中で、異年齢の子どもどうしが語り合い育ちあう場を積極的につくります。そこで培われる自主性や創造性は、子どもたちの「生きる力」をはぐくみ、調和の取れた人格の発達を促すものと思われます。
また、子どもたちの生活していく地域社会を何よりも大切にし、行政や諸団体および企業など地域の様々な人と協働し、子どもたちのすむ豊かな地域社会作りをめざします。これまでの３２年間の活動の経験を生かし、身近な子育て支援をしながらNPO法人として松山の子どもたちが安心して人間性豊かに育ちあうことのできる地域社会を作ることをめざします。

理事長

なかや みさお