ふじの郷のある地域は、久留米市の中でも最も高齢化が進んだ地域の１つであり、当該地域には独居老人や身内のいない高齢夫婦世帯が多数生活しているにも関わらず、この地域には有床の医療施設が存在せず、地域の強いニーズに応えることができない状態が慢性的に続いていた。これらの住環境を整備し、多くの要支援水準の対象者が、在宅で健康を維持することを可能にすることが高齢者生活支援ハウスの整備の理由であり目的であった。また、デイサービスが受けられる施設が当該地域には存在しないため、要支援水準の高齢者たちは、同じ久留米市内でも生活の場から遠く離れた施設でサービスを受けざるを得ない状態が続いており、このような地域の要請も設立の要件であった。デイサービスでは毎年延べ約7000名ほどの利用があり、音楽療法士と機能訓練士による独自の体操（音楽・運動療法）を行い、成果をあげている。また、社会福祉士の実習生の受け入れ（H24年度まではヘルパー2級の実習生受け入れも行っていた）や、学生の卒業研究など積極的に協力している。介護講座、出張体操など地域への福祉発信基地として活動（久留米市からの介護予防委託事業「ドレミ♪介護予防！！」にもH27年、H28年と受託して行っている）を行うとともに、各種イベントを施設の２F地域交流スペースで行い、地域密着の事業を行っている。
訪問入浴はH17年度から事業を開始したが、訪問入浴がこの地域にほとんどないことから、利用の希望が多く毎年1400件ほどの利用がある。

代表者　理事長　齋藤考由
昭和57年6月　九州大学医学部　麻酔科　研修医
昭和59年6月　九州大学医学部　精神科神経科　医員
昭和64年1月　九州大学医学部　精神科神経科　助手
平成05年4月　九州大学医学部　精神科神経科　外来医長
平成06年4月　壱岐公立病院　精神科神経科　医長
平成07年6月　堀川病院　精神科　医長
平成08年7月　ハイデルベルク大学（ドイツ）　客員医師
平成12年4月　たなか医院　副院長
平成15年9月　社会福祉法人ひびきの杜　理事長就任　現在に至る
平成26年4月　田主丸中央病院　精神科
平成28年4月　医療法人社団　五雲堂　齋藤醫院　精神科　　

デイサービスでは要支援・要介護状態等になった利用者に対して、居宅において自立した日常生活を営むことが出来るよう入浴、食事等の提供や機能訓練を行っており、特に機能訓練では音楽療法士と一緒に独自の体操を行う。訪問入浴では自力で立位または座位を取ることが困難で、なんらかの介護を必要とする方に安全で快適な入浴を提供することを目的に、スタッフが各ご家庭に浴槽を持って伺い、看護師によるバイタルチェック後、洗髪や洗体を行う。高齢者生活支援ハウス（居住）は、久留米市の長寿支援事業として、独立して生活するには不安があり家族による援助を受けることが難しい高齢者を受け入れ、介護支援機能、居住機能、交流機能を総合的に提供し、安心して健康で明るい生活を送れる場を提供している。

平成29年度より久留米市が行う新総合事業に参加し、今までデイサービスをご利用できなかった方もデイサービスがご利用できるよう対象者を広げたことも有り、これまで以上に介護度の軽重に関わらない幅広いご利用者を受け入れることが出来るようになった。また市から委託された介護予防事業なども積極的に行っており、もとより目指していた介護施設の枠を超えた地域社会での福祉拠点となっていくべく、今後も高齢者の方々の「生活の回復」、更には生きがいを持つ「人生の回復」に向けて支援していきたい。

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社会福祉法人会計基準

2016年9月9日に、久留米市（健康福祉部地域福祉課）による社会福祉法人指導監査（2015年度分）を受け、積立資産への支出は支払い資金残高に不足が生じない範囲で行うとともに、会計通知に定める範囲におけるサービス区分間の資金異動等により、各事業単位で支払資金残高に不足が生じないような運営に努めよとの指導を受け、2017年2月に是正を行いました。

指定通所介護事業所ふじの郷パンフレット