本法人は、金沢市視覚障害者協会が実施していた事業の一部を充実･発展させるため、平成２０年３月３１日に特定非営利活動法人 金沢市視覚障害者地域生活支援センターを設立し、障害者自立支援法に定める地域活動支援センター運営事業と移動支援事業を引き継いだ。
　地域活動支援センター運営事業は、平成１４年５月に、金沢市視覚障害者協会が金沢市からの支援を受けて、視覚に障害がある人と他の障害を併せもつ人および盲ろう者の働く場として、小規模作業所「六ツ星（むつぼし）作業所」を設立した。また、平成28年6月1日より就労継続支援B型事業所として新しい出発をした。現在、１９名の視覚やそのほかの障害を併せ持つ障害のある人が、点字出版物の校正・印刷やタオル折り・袋詰め、箱おり、リサイクル点字用紙を利用した封筒づくり、神社で使う上袋づくりなどの軽作業や、随時入ってくる請負作業、公的出版物の音声版（CD・テープのコピーチェック、発送）などを仕事として行っている。
　移動支援事業は、金沢市視覚障害者協会が４０年前から自主的活動で、同行支援事業としてガイドヘルパー派遣事業を実施してきたものを継承して、この事業を継続している。
　さらに平成２５年度より、相談支援事業にも事業を拡大して、視覚に障害がある人の自立支援等にも努めている。
　本法人の柳鉄志 理事長は、金沢市視覚障害者協会会長として本法人の設立に取り組み、設立後も本法人の理事長として経営にあたっている。また昭和４６年から柳鍼灸院院長として地域医療に貢献するとともに、石川県や金沢市の視覚障害者協会役員として地域福祉活動に取り組んでいる。この功績が認められ平成１８年１２月に厚生労働大臣表彰を受けた。

本法人は、その目的を達成するため、次の特定非営利活動に係る事業を行っている。
　(1)障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律に定める就労継続支援B型運営事業
　視覚に障害のある人に対する生活・作業訓練を月～金の毎日、当法人就労継続支援B型事業所で、視覚に障害のある人１９人を対象に、5人の指導員が行っている。具体的な作業内容は、点字印刷請負や軽作業など視覚に障害のある人が取り組めるものである。
　(2)障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律に定める移動支援事業と同行援護事業
　視覚に障害のある人に対する移動支援および同行援護サービスを石川県内の視覚障害のある人６７人を対象に、３９人のガイドヘルパーで行っている。
　(3) 障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律に定める相談支援事業
　視覚に障害のある人に対する相談支援を石川県内の視覚障害のある人３７人を対象に、２人の相談員で行っている。

今までの業務の継続やさらなる充実を図るとともに、特に六ツ星作業所の業務内容の改善・発展を目指したい。人数の増加と業務内容の多様化にともない、送迎と荷物運搬を兼ねた公用車の老朽化・車載スペースの狭さに大きな課題が生じている。就労意欲があるのにともすれば引きこもりがちに陥りやすい人への就労意欲この向上と将来設計の地所となる六ツ星作業所の継続発展を目指したい。

この法人は、社会福祉法人石川県視覚障害者協会並びに金沢市視覚障害者協会の協力の下、石川県視覚障害者情報文化センター内で事業を進めている。石川県視覚障害者情報文化センターは、平成９年に日本財団の補助を受けて建設された施設である。

社会福祉法人石川県視覚障害者協会からの委託業務では、点字出版物の校正、テープやCDのダビング・発送を行っている。

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