戦後69年を経過し、元シベリア抑留者の平均年齢は91歳に達する。「全国抑留者補償協議会」「捕虜体験を記録する会」など元抑留者による自主組織が中心に行ってきた元抑留者の互助活動や記録事業が、当事者の高齢化によって活動中止･解散となる中で、60万人の日本人捕虜･民間抑留者がソ連･モンゴルに抑留され、約６万人以上が現地で死亡した悲劇は、あまり知られていず、関心を寄せる若い世代も少ない。2010年「戦後強制抑留者特別措置法」が制定されたのを機に、抑留体験者だけでなく、戦争を知らない若い世代にも正確に事実を伝え、世代を越えて関心を寄せる市民を発掘し、歴史を継承できる人材を育成していくことを目的に2011年４月に結成し、活動を開始した。
　スターリンが秘密指令を出した８月23日に毎年千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行われてきた「シベリア・モンゴル犠牲者追悼の集い」を引き継ぎ、元抑留者を支援しながら、体験を記録し、継承・発信していく活動を行ってきた。元抑留者の自宅訪問、体験聞き取り、資料収集･記録、シンポジウム・公開講座・講演会などの開催を行ってきた。日ロ政府などへの提言も行っている。「通信」は８号までの発行した。

①｢捕虜･抑留体験を語る会｣、講演会、シンポジウム、研究集会、ビデオ上映会などの開催
②捕虜･抑留者体験者の記録･証言収集、実態･原因等の解明に関わる資料収集･情報提供
③捕虜･抑留者体験者･家族の表現･出版活動の支援、旅行や移動などの支援･介助
④体験記録や調査、報告などの出版・情報発信（年3回程度通信を発行予定）
⑤旧ソ連･モンゴルの関係者･研究者との交流･研究奨励
⑥政府などに対する提言・社会啓発(映像やインターネットなどの活用)

　抑留体験者･遺族、研究者･専門家だけでなく、市民や学生など関心を持つ一般の方にも広く参加を呼びかけ、ボランティアとして活動していただいている。

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