昭和５６年、愛媛県で最初の精神障害者の作業所「明星共同作業所」が設立された。退院した精神障害者の行く場、仲間作りの場が欲しい、という思いから家族や医療関係の有志で場所を借り交替で当番をしながら運営してきた。その活動を支えるため「明星会」という家族会を立ち上げ、以来、作業所を増やしグループホームを設立するなど精神障害者の社会復帰の場を積極的に提供してきた。しかし、平成１８年の自立支援法の施行により任意団体での施設運営が困難になり、３か所の作業所運営を引き継ぐために支援者有志や家族会代表で設立された法人が「NPO法人SORA」であり、家族の思いを引き継ぐため代表理事として家族会会員にお願いした。SORAでは平成１８年１１月から「明星共同作業所」「しののめハウス」「きらりのウッディ」３か所を松山市の事業である地域活動支援センターとし、さらに、多様化してきた利用者の様々ニーズに応えるため２０年９月に「しののめハウス」を、２２年４月には「明星共同作業所」を就労継続支援B型に移行した。また、３か所とも手狭であり古い家屋を借りていたこともあり安全性や衛生面等を確保しより快適な場所で仕事をするため移転を行った。職員も倍増し利用者の思いに応えることができるよう活動の充実を図っている。
同時に、社会的入院者の地域移行事業への協力や他団体との連携による啓発活動、広報事業等、地域の法人として役割を果たすよう努めている。

SORAでは就労継続支援B型事業所「明星共同作業所」「しののめハウス」と地域活動支援センター「きらりのウッディ」を運営している。
　明星共同作業所は百貨店の贈答用の箱折作業と企業へ出向いてドレッシング作り、家具競売会のスタッフとして松山市から委託された事業等が主な作業である。そのほか陶芸製品を作りバザーなどで販売をしている。
　しののめハウスは１０種類近くのクッキーを作り、大学生協、県・市の生協、レストラン、福祉ショップ、バザー等で販売をしている。また、松山市が運営する障害者専用温泉施設で清掃・当番を月８日ほど行っている。
　きらりのウッディでは写真や絵画等を飾るフレーム、木工小物製品、手すきはがき等自主製品作りに取り組んでいる。
利用者の相談活動も大きな柱の一つであり、スタッフを充実させ、随時、相談できるよう努めている。
どの施設も利用者が生活していくための力をつけて自身の目標に近づけるよう支援しており、その一環として調理実習を取り入れ、食生活や健康への関心を促している。また、リクリエーションやスポーツなどを通じて助け合いや思いやりなどの気持ちを育むための工夫をしている。
その他、社会的入院者の退院促進やバザー等への参加による啓発活動、地域に向けた広報活動等に力を注いでいる。

・精神障害者地域生活移行推進委員　２名
　・愛媛県自立支援協議会委員
　・愛媛県精神障害者地域移行支援協議会委員
　・全国精神障害者地域生活支援協議会理事

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