初めに、私と社会福祉の出会いは、約２０数年前、妻と始めた川西市内の特別養護老人ホームでのボランティア活動が最初でありました。ボランティアとはいえ妻は配食と介助、私はトイレや部屋の清掃を中心とした、ささやかなものでした。
　今日までも強く印象に残っておりますのは、ご入居者様の表情に、家族との断絶、社会からの疎外感、耐え難い淋しさを訴える方々の眼差しでありました。今日、福祉に深く関わる者として、当時を振り返ってみますと、その方に代表されるような生活が日常的なものであったと思われます。しかし、今日では国の施設運営の方針も「集団処遇型のケア」から「個人の自立を尊重したケア」と大きな変化を遂げました。それに伴い、私たちは新型特養を運営することで「個人の自立と尊厳を尊重した処遇」を日々実践し完成させていきたいと、なお一層の思いにかられているところでございます。　　
　又、この熱い思いで設立致しました社会福祉法人正和会も今では、やわらぎの里清和台、東谷、そしてぷらす館を加え、合計360室を運営するまでに成長を遂げました。
これを筋目として、昨年８月にご入居者様・ご利用者様の満足度調査を行い、結果幸い高い満足度であるとの評価をいただいております。
　私のわずかな特養ホームでの経験を基に、「我が家のようなくつろぎを」を開設当初よりメインテーマに掲げまして、職員共々努力して参りました結果であり、いささか自信を深めているところでございます。
　又、社会福祉法人の責務といたしまして「地域社会との交流」を積極的に果たしています。具体的に申しますと、「ホームヘルパー2級養成講座」を開催し、福祉人材の育成に取り組んでおり、この講座の修了生はもう、2,000名程にのぼり、当地域の在宅介護や福祉施設での介護に日夜奮闘されています。
　加えて、「地域全体の福祉力」の向上にも努めています。それは、当法人独自の試みである「福祉講座の出前」でございます。この講座は文字通り、講座を出前するもので何処へでも又、誰でもが参加出来るように考えて、地域の方々の福祉に関する知識を高める事に大いにお役に立っているものと自負しています。更に未来を担う「青少年の育成」にも努めています。既存施設の地域交流スペースを活用して、無料の武道教室を行なっています。その生徒の父兄からは「いじめがなくなり大変救われました。」とか「今までわんぱく坊主であった息子が逆に学校の礼儀作法のお手本になっています」等の感謝の言葉をいただいています。又、「無料落語会」を続けています。これは、敬老の日にちなみ「笑いの力で明日への英気と活力を養っていただく」ことを願って、ご高齢の方を中心に500名を毎回無料招待して「癒しのスーパー落語会」を開催しています。

２００３年 ４月 　建設用地約３，０００坪を個人より寄附
５月 　１億２,７００万円を個人より寄附
　土地、寄附金を元に基本財産を形成、法人設立認可
８月 　「社会福祉法人　正和会」を登記

２００５年 ４月 　特別養護老人ホーム「やわらぎの里　清和台」運営開始
２００７年 ４月 　特別養護老人ホーム「やわらぎの里　東谷」運営開始
２００８年 ７月 　大阪府下初となる民間事業所による地域包括支援センター 　を豊中市より受託し、少路地区に開設
２０１１年 ８月 　特別養護老人ホーム「やわらぎの里　ぷらす館」運営開始

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