代表は求職者のための職業訓練校で2006年から5年間パソコンの講師をしてきました。石巻で講座を開講するなかで、職業訓練を受講することができる方の基準と地域のニーズがマッチせず、役割を十分に果たせていないと感じていました。

例えば、職業訓練は受講条件が64歳以下・失業中であること・週5日3か月間の授業・出席率8割未満の場合退学・年金受給者は対象外という基準があり、すべてをクリアしないと学ぶことができません。

パソコンのサポートボランティアで石巻地域の仮設住宅を訪問していたのですが、その時に多くの住民の方からパソコンを学びたいという要望をいただきました。
そこで石巻のパソコン教室をご紹介したのですが「経済的に有料のパソコン講座を受講するのは難しい」「職業訓練は該当しない」という理由で講座を受けたくても受けられない方が沢山いることがわかりました。

また、仮設住宅にお住まいの方の中には、市街地から遠く買い物にも不自由されている方がおり、コミュニティとの関わりがまだできていないため、精神的にふさぎ込んでいる方がいます。

ボランティア活動を通して、こういった方にコミュニティ形成の場や生きがいとしてのパソコンを学ぶ場を提供する必要性、そして皆様からの声を実感しました。

我々は特に仮設住宅にお住いの方や、震災で経済的、精神的にダメージの大きい方の為に自分たちの持つパソコンという技術を生かし活力を取り戻すきっかけづくりをしたいという思いで団体を立ち上げました。

地域の置かれた現状や、住民の皆様のニーズから講座は全て無料とするために非営利の団体として活動しています。

団体として2011年8月から無料のパソコン講座を開催し、60名ほどの生徒に受講いただきました。

2011年8月　第1期　無料パソコン講座開催
参加人数20名
ボランティア活動をするなかで、仮設住宅や震災で失業された方などから無料のパソコン教室への要望がありました。特に求職中の方からの要望が強くあったので職場で使うパソコンソフトに重点を置いて講座を開催しました。


2012年3月　第２期　無料パソコン講座開催
参加人数15名
チラシを個別に配布するなどして参加者を募集しました。
年配の方が多く、活き活きとした生活を送ることをめざした講座となりました。



2012年8月　第３期　無料パソコン講座開催
参加人数25名
友人などを通じて、前回までの講座を知った方やボランティア団体に協力していただき、各仮設住宅に配布したチラシからの応募が多数寄せられました。
定員を超える申込があったので座席数を増やして対応しました。いままでパソコンを使ったことのない方で、パソコンを使った市民活動に利用したいという方や、何か打ち込めるものを学びたいという方が参加されました。


来年以降は年間18回のペースで無料パソコン講座を開催していきます。
これまで行ってきた講座に加え、石巻地域を活性化させるNPO団体に参加している市民の方を対象にした無料パソコン講座を開催します。
いままで外部からの支援に頼っていた石巻ですが、今後の地域復興には市民の参加が欠かせない課題となっています。NPOへの市民参加を加速させるために、パソコンの技能を習得して、地域活性化の役割を担う人材を育成していきます。

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