1947年2月、米軍チャプレン・アームストロング師と、当時、軍医中尉であった、J．P．サタホワイト医師が目白ヶ丘教会に熊野牧師を訪問した。この折、戦後の日本にとって、患者を看取るクリスチャン看護婦の養成が急務であり、その実習施設たるキリスト教病院の必要性が熊野牧師から説かれ、併せて同教会々員であった北畑昌彦医師が紹介された。当時、熱帯の医療伝道を志していたサタホワイト医師は、この熊野牧師との出会いが契機となって、1952年8月、アルサ夫人と共に来日、初代日本バプテスト病院長として「日本バプテスト病院」の設立にあたられた。
1953年1月、日本バプテスト連盟事務所において「病院設立準備委員会」が誕生し、この時C．D．クラーク宣教師より京都市左京区北白川山の元町の現在地の島津氏別邸約一万坪の土地と近代的建物があり、駐留軍接収中であるが買収可能との報告があった。
C．D．クラーク師と坂井敏太郎氏が島津家と交渉に入り「看護婦養成とそのための実習病院建設の計画」を熱心に説明し、聞いておられた島津源蔵氏の未亡人は、「そうした計画をお持ちのあなた方にお譲りします」と言われ、現在の場所に病院設立が決定した。
その後、京都市左京区を中心とした地域医療の発展に現在まで病院機能の充実を図ってきた。

京都市左京区域を中心とし、病院、眼科クリニック、老人保健施設、訪問看護ステーション、在宅ホスピス緩和ケアクリニック、看護専門学校を有し、それぞれが連携しあって医療・介護・教育を相互にリンクして行っている。

地域の医師やケアマネージャー、介護保険事業所と協力し、ケアマネージャーが立てるケアプランに沿ったサービスが出来るように、地域に根差した「包括的な医療と介護」を提供していく。
さらに医療団設立以来のキリスト教精神に基づいた「全人医療」の理念をチームアプローチ的手法で具体化していくため、「全人医療を推進する委員会」を立ち上げ、患者さん、利用者さんの「心の叫び」に寄り添う事ができるようなパストラル・ケアの実践に取り組んでいる。

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