当該地域活性化の取組みとしては、昭和５６年頃から地元有志で地域活性化に取組み始め、平成４年に西原９地区の区長会等で構成する任意団体「西原地域活性化推進協議会」を設置。農産物生産・直売、特産品開発、伝統芸能の保存など地域づくりや活性化に取組む。平成１３年に国の中山間地域農村活性化事業により「羽置の里びりゅう館」を建設。手打ちそば食堂や地元野菜直売所を中心に都市住民との交流の場となっている。そして、平成２１年西原の地域活性化を目的としたNPO法人さいはらを設立。「西原地域活性化推進協議会」との連携の中にあって、より機動性ある形で外部の人的資源をも積極的に活かしつつ活性化を加速させる団体として、地元住民を中心に５０名程の会員により、地域の活性化につながる広範な課題の解決に向け取組みを開始している。
高齢者支援サービスについては、上野原市役所、社会福祉協議会などと連携し、一昨年より地元有志で老人会（名称　西原なかよし会）を設立。NPO法人さいはらが事務局を受け持ち、上野原市、教育委員会、社会福祉協議会などからの支援も受けながら、夏季を除く毎月１回ゲートボール、グランドゴルフ、カラオケ大会など毎回各地区から40人程度参加して親睦を深めている。更にNPO法人さいはらは、上野原市の依頼で西原および隣接の棡原地域の独居老人に昼食弁当の配食サービスをおこなっている。
宇津木理事長は、1940（昭和15）年６月５日生の７４歳で、ＮＰＯ法人さいはら設立当初から地元住民のまとめ役など地道な活動で会員からの信頼を得て、昨年度総会で満場一致で選任された。

「ＮＰＯ法人さいはら」は、設立地域活性化に係る次のとおり広範囲な活動に取り組んでいる。
①西原地域の交流の場として上野原市が所有している施設「羽置の里びりゅう館（道の駅）」の指定管理の委託を受け、経営改善に取り組む。
②地元食材を使った千石大豆味噌、刺身コンニャク、ブルーベリー・ゆずジャムなどの西原特産品の開発製造に力を入れた。また、それら特産品の上野原市を中心としたイベント、観光施設、ゴルフ場での販売を実施している。
③都会との交流としては、池袋のＮＰＯ団体の関連で月１回程度、畑仕事のグループを受入れている
ほか獣害調査など幾つかの大学や機関への対応。
④国際交流としては、数年前からＪＩＣＡの依頼で、ウガンダ、ベトナムはじめ各国の研修を地元住民と協力で受入れており今年７月も２回実施予定。
⑤昨年度は国交省の過疎地対策である「小さな拠点」づくりモニター調査地域に選ばれ、初めて全住民対象の地域生活支援アンケート調査ならびに住民へのヒアリングを実施した。
⑥地域の交流の場としての「羽置の里びりゅう館」を活用した地元老人会、小学生の習字教室などの
事務局業務。など

・ＪＩＣＡとの協同で、新興国「住民主体のコミュニティ開発」フィールドワーク研修

無