NPO法人は、活動内容の透明性及び外部への情報公開が重要とされる一方で、組織基盤の未成熟な団体が多いこともあり、会計実務担当者は大きな負担を抱えがちです。一般的に企業の会計現場に比べ悩みや苦労が多い法人が目立ちます。正しい情報公開を実践するに当たり、担当者の会計実務能力の向上並びに自信の醸成が必須と言えます。
　そのために従来担当者本人の努力はもとより各地で各種各様に育成への取り組みが行われてきましたが、それらは横断的な基準や尺度を持たずに行われるため、担当者個別の会計実務能力を一定基準に基づいて判定することができません。すなわち、育成成果としての能力向上度が評価できないため、本人の努力結果が自信醸成につながらないだけでなく、所属法人として担当者の信頼度が向上した事実を確認できない側面があります。
　そうした観点から、ＮＰＯ法人会計力検定を実施することとし、一般社団法人ＮＰＯ会計力検定協会を設立しました。この検定を実施することで、会計実務における習熟度の目安を設置し「このレベルまでの知識をスキルを有する」ことが客観的に判断できます。結果として会計実務担当者本人の安心や努力目標の設定に役立つとともに、所属団体の人材採用・育成計画等に資することにより、ＮＰＯ法人組織としての基盤整備につながることを目指します。

代表理事

おぎの としこ