代表者は心理学を専攻した後、10年以上、精神障がい者作業所の指導員として生活支援をしてきました。しかし、当時は精神障がい者は法定雇用率の対象となってはおらず、作業所の外に出て働ける力のある人の背中を押すような積極的な支援ができずにいたました。そこで、2006年に精神障がい者が法定雇用率に算定されたことに伴い、働ける人たちに働いてもらえるような支援を地域で実践すべく、まずは精神障がい者を対象とした就労支援事業所を立ち上げ、それがNPO法人の母体となりました。そこでは職探し、就職の面接、就職した後人間関係の構築を意識し、ミーティングと称した話し合いを活動のメインにしています。自分に何ができて、そのために何をしたらいいのか、そして困ったことがあったらすぐに人に相談できる、自己分析、適度な依存ができることが、就労生活を充実させるとして、作業を中心とした就労訓練ではなく、心理的に就労を支えていくことに活動の重点を置いています。

就労を希望する精神障がいのある人の希望を受けとめた上で、その人の就労の可能性を広げるよう支援をしていきます。施設の中で話し合っているだけでは就労は進展しないので、就職活動を後押しするために、横浜市旭区社会福祉協議会ボランティアセンター、作業所・生活支援センター等の地域の団体、公共職業安定所、神奈川障害者職業開発センターと連携しながら、就職活動という行動面を支援していきます。精神障がい者の社会参加を少しでも促進させるために外部とのネットワークを構築しています。同時に、臨床心理士と精神保健福祉士の資格を持つ専従の支援スタッフ1名と地域のボランティアがチームとなり、就労を希望する精神障がいのある人を対象に週2回の割合で約3時間、グループミーティング、スポーツを行い、月2回の割合で1時間程度の個別面接を行います。その人に合った就労計画を協同して作成し、無理のない就職へとつなげていきます。経費についてはクライエント1名につき、登録料2000円（2年間有効）、毎月の利用料3000円をいただきます。旭区は他区に比べ作業所・デイケアの数が充実しているにもかかわらず、日中活動の場につながっていない人が多く存在しています。旭区の精神障がい者家族会に出席しますと、「そこそこお金を稼げる場所はないか」「働けない人の保護的な就労は考えてもらえないか」といった、障がい者の働くことへの期待を感じます。当NPOが地域で果たすべき役割は、地域で暮らす当事者と家族の将来に対する不安を安心へと変えることだと思います。金銭的に運営を安定させ、障がい者の働きの場としての機能を併せ持つことによって、障がい者が地域で安心して暮らせるよう、活動を展開させます。

基本活動内容：木・土曜日の午後3時間グループミーティングまたはスポーツ。月2回の割合で個別面接。週に1度ハローワーク訪問。年2回江ノ島かながわ女性センターにて研修合宿を実施（6月5、6日）。月・火曜日は予約制により個別カウンセリング、家族面接を実施。必要に応じ会社への面接同行、就職した人には就職後のフォローアップ。年間を通じボランティアを随時受入れます。

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