社会福祉法人別府市知的障害者育成会、事業所名別府朝日園は、知的障がいを持った方で一般就労が困難な方に対して、それぞれの特性を考え、地域に密着した作業種目を行うことで福祉的な就労の場を提供しております。また、利用者にとって今何が必要か、将来何が必要になってくるのかを見据えながら処遇を行うことで、より充実した豊かな生活が送れるような支援を行っております。
　特に就労支援B型事業所としては、開園当初が知的障害者の保護者を中心に設立した経緯から、現在も障害者福祉施設第２種の障害福祉サービスである中、その利用者は知的障害者を中心として取り組んできております。
　主な活動は、朝日ベーカリーとして定着している手作りパンの製造販売です。これは、平成７年に授産設備近代化事業による補助を受け、授産作業としてパンの製造販売を開始して以来、２２年目に入っております。パンの製造にあたり、材料により良い素材のものを利用し、おいしいパンの生産に努めており、その販売先は、市内の病院施設の売店を主としており、人気のある商品となっております。現在６名の知的障がい者と支援員３名、臨時パート１名とボランテｲアの方数名で生産販売を行っております。
　また、別府市内のケーブルテレビ番組表の宛名シール貼り・封筒入れ・発送まで行っており、パン生産販売とともに、当施設の主力作業となっております。
　その他、紙箱折り・菓子箱詰めや粗供養の品物の包装などを、知的障がい者２９名と支援員３めいで取り組んでおります。
　地区との交流には、地元児童クラブとの交流や、地区行事への参加・供養盆踊り時の施設開放等の取り組みも行っております。
　支援学校に対しては、実習生の受け入れだけでなく、生徒の夏休み・冬休みの長期休暇支援の取り組みも実施しております。

　　当事業所は、障害者総合支援法のもと、障害福祉サービスの日中活動系サービスの就労継続支援B型事業所として、特に知的障がい者を対象として、通常事業所で働くことが困難な方に、就労の機会の提供や生産活動の機会を提供し、その他就労に必要な知識や能力の向上の提供のために必要な支援事業を行っております。
　その事業計画として、常に利用者の人権を尊重した支援に努め、利用者の立場に立ったサービス支援を行い、利用者の方の職場として、日中活動の場所として、快適で安心・安全な事業所作りを目指し、一人一人の利用者がその人なりに園内生活や地域生活を豊かに過ごすことの出来るように、将来を見据えた指導・援助を行っております。
　その具体的な取り組みとして、
　　　　１　利用者個々の個別支援計画に基づき、指導・援助を行う。
　　　　２　利用者の人格・自主性を尊重し、自己決定・自己選択能力を育むように支援をする。
　　　　３　各家庭と相互理解・関係調整を図り、自立を目指した支援と提供する。
　　　　４　利用者個々に応じた生産活動を提供し、仕事への意欲や自信を持てるよう支援する。
　　としており、それを具現化するための生活支援として、
　　・　個別の支援計画に基づいた支援サービスの提供
　　・　個々の能力や適性に合わせたグループワークの実践
　　・　良好な人間関係の獲得を目指した支援
　　・　基本的な身辺処理能力・生活習慣の確立や簡単な日常生活技能の保持・獲得を目指した支援
　　・　常識・良識のある社会性を獲得できるよう支援していく
　としています。また、生活活動としての目標は、働く喜びを知り、意欲や自信へとつながる支援を　目指し、
　　・　利用者個々の意向・適性・対人関係等を考慮し、作業配置を行う
　　・　仕事の安定確保に努める
　　・　利用者の実態に即した新規作業の開拓・導入を随時行う
　　・　安全性の確保
　　・　工賃向上への努力
　　・　支援方法の工夫により作業療育の拡大を図る
　としています。
　実際の作業としては、朝日ベーカリーの名のもと、手づくりパンの製造販売、紙器加工内容は紙箱折り、物産品加工内容は袋詰め・シール貼り竹製品・小物等の一部加工・冊子封入れ発送内容は別府ケーブルテレビ番組表のシール貼り・封筒入れ・発送、菓子の箱詰め、別府公園の清掃、リサイクル関連としてアルミ缶の収集搬出等を実施しております。

　　沿革
　昭和５４年　４月　別府市扇山町に通所授産事業として「別府授産所」を開所
　昭和５４年１２月　通所授産施設用地として別府市有地の無償貸与を議会全一致で議決される
　昭和５６年１０月　社会福祉法人として認可される
　昭和５７年　４月　別府朝日園を開園　定員２５名
　昭和５９年　５月　清水基金助成による附属作業所が完成　　定員２５名
　昭和６１年　３月　丸紅基金助成による農産物加工工場完成　定員３５名
　昭和６２年　４月　通所授産事業「別府第二授産所」設置
　平成　５年　３月　通所授産事業「別府第二授産所」閉所
　平成　５年　４月　小規模作業所「別府第二授産所」設置
　平成　６年　４月　「別府上人授産所」を朝日園敷地内に移転
　平成　７年　４月　パン工場整備（授産設備近代化事業による）
　平成　８年　８月　法人名を「社会福祉法人別府市知的障害者育成会」に変更、認可される

　企業、団体との協働は現在のところその実績はありません。また、共同研究の実績もありません。

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