１９９２年４月、福島県立郡山養護学校安積分校中学部、５名の卒業生の卒業後の生き場として、無認可小規模作業所「共同作業所にんじん舎」が、急な階段を上った倉庫の二階に誕生した。当時、郡山市周辺では、家から通って仕事や活動に取り組める施設は少なく、かつ定員いっぱいで利用が困難な状況が続いていた。そのような状況の中、卒業後の長い人生を、家に閉じこもることなく、ひとりひとりの力を生かせる場で過ごしたいとの思いが、障がいを持つ子供たちの親や特別支援学校の教員を動かし作業所を誕生させた。開設当時より、室内での座り仕事の苦手な自閉症の方々の利用希望が多く、その後、農業を中心とした屋外で体を十分に使った仕事や活動が特色の作業所として活動を進める。
　２００４年４月、公の支援の少ない無認可作業所運営から前進するため、小規模通所授産施設を運営する社会福祉法人として、新たなスタートをきる。初代理事長は、無認可運営委員会時代の運営委員長、法人設立準備会代表大河原一男が就任する。大河原一男は、長年にわたり、郡山市阿久津町で、農業に従事している。
２００７年４月、障害者自立支援法の施行にともない、障害福祉サービス事業に移行する。現在は、就労継続支援Ｂ型「にんじん共働作業所」生活介護「デイセンターにんじん倶楽部」自立訓練（生活訓練）「にんじん舎トレーニングセンター」の多機能型事業所として運営をしている。２０１０年４月、田中五朗が理事長に就任する。田中五朗は「にんじん舎かたひら農場」の運営委員長を務め、現在郡山市喜久田町で養豚業に従事している。

１.「共働作業所にんじん舎」
　○作業支援
　　一人一人が十分に力を発揮できる場を作り、所得を向上させること及び、地域社会と関わりを持つため以下の仕事に取り組む。
　・養鶏作業（自然卵の生産販売／無添加ソーセージの販売／発酵鶏糞肥料の生産販売）
　・農作業（無農薬有機野菜、もち米黒米の生産販売／生産農作物加工販売）
　・資源再生作業（ＢＤＦ燃料の生産販売／古紙回収）
　・受託作業（除草作業／ＥＭぼかし生産販売／紙器加工／大葉袋詰め）
２.「デイセンターにんじん倶楽部」
　○日中活動支援
　　夜ぐっすり眠れ、朝さわやかに目覚めること。食事にしっかり向かい、おいしくいただけること、没頭できる何かがあること、人とかかわりを持ちながら喜怒哀楽を共有することを大切にしながら以下の活動に取り組む。
　・生活づくり（トイレ／食事／入浴）
　・健康づくり（屋外作業／メディカルチェック／ボディケア）
　・楽しみづくり（買い物／配達／調理お茶）
３.「にんじん舎トレーニングセンター」
　○個別課題への支援
　　利用する一人ひとりが持つ生活上の個別課題を明確にし、２年間の利用期間の後、希望する次の仕事の場、活動の場へ進めるよう以下の仕事活動に取り組む。
　・仕事を軸に共働作業所にんじん舎での活動
　・生活を軸にデイセンターにんじん倶楽部での活動

日本財団様助成によるデイセンター改修整備実施／みんゆう環境賞受賞／県新エネ導入による町づくり支援事業実施／国障害者自立支援プ　ロジェクト実施／国農と医連携推進事業実施／県農商工連携ファンド事業実施

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