平成元年、来る超高齢化社会に向けて、秋田県横手市が民間の創意と運営力に期待し、かつ保健と医療及び福祉の連携を図る基盤づくりのために社会福祉法人ファミリーケアサービスを設立した。理事長は、弘前大学名誉教授で元県立青森中央病院院長、公立横手病院名誉院長を務めた品川信良である。
　横手市保健センターと合築された高齢者福祉施設「すこやか横手」（特別養護老人ホーム、ケアハウス、ディサービスセンター、在宅介護支援センター）は平成7年に開設された。ディサービスセンターは早朝、夕方延長サービスの実施を経て、地域の利用者の声を受け、平成10年に365日実施体制に移行した。また、開設当時より地域の社会福祉協議会や高齢者独居世帯への支援にかかわり、平成8年「ふれあいの街づくり」事業の協働実施、市社協主催「いきいきサロン」活動（平成22年現在45箇所での活動）でのレク指導や給食事業支援の活動を実施してきた。また、一人暮らし高齢者支援のための「男性料理教室」の開催は、事業開始から15年が経過した。
　また、在宅介護支援センターを中心に、24時間365日の相談活動を地域の中で展開すると共に、平成10年には訪問介護事業を開始。またデイサービスも3箇所での出前ディを実施するなど常に地域のニーズに応えてきた。
　なお、法人自体が社会資源であるとの位置づけの中、就学前の児童の療育事業、公立の児童養護施設や母子生活支援施設を受託し、児童や母子の課題から高齢者介護まで支援の幅を広げてきている。

社会福祉法人ファミリーケアサービスは平成５年に法人を設立し、平成７年に事業を開始して以来、保健・医療・福祉の連携とサービスの総合化の一翼を果たすことを基本方針にしてきた。また、福祉サービスを必要とする者が、心身ともに健やかに育成され、また社会のあらゆる分野に参加する機会を与えられることを願って活動してきた。
　法人では、毎年セミナー「福祉のひろば」を開催し、法人の実践を地域社会に還元し、平和な社会づくりとよりよい地域社会づくりのための学びと地域との交流の場を設けている。
　また、地域の高齢者活動「いきいきサロン」（市内４５箇所）の応援隊活動、男性の独居者の孤立感解消事業（年６回）など、地域のニーズを捉え、地域福祉の向上に寄与する活動も法人の重点課題として位置づける他、次の事業を分野ごとに展開している。
　高齢者分野　特別養護老人ホーム４箇所（定員１８０名）、ショートスティ４箇所（定員６１名）、ディサービスセンター３箇所（定員７０名）、ケアハウス１箇所（定員１５名）、ホームヘルパー事業居宅介護支援事業（２箇所）、老人介護支援センター（３箇所）児童分野　児童養護施設（定員３０名）、母子生活支援施設（２０世帯）、障害者分野　障害者福祉サービス（児童ディ、就労支援、生活介護）以上の事業（業務）を職員275名（平成２２年４月１日現在）で遂行している。

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