知的障害がどのような障害なのか、一般の社会にはまったく理解されず、特殊学級卒業後は就職か在宅生活の二者択一を迫られていた昭和39年、卒業後の進路として浦和に大きな施設を作るべく、知的に障害を持つ人々の保護者が中心となって親の会活動を始めました。
根幹となる施設づくりとしては、署名による請願活動を行い、昭和54年、予算も指導員もないまま民家の一部を間借りする形で、働く場の活動を開始しました。その後、埼玉県と旧浦和市からの認可をいただき、活動が広く知られるとともに利用者は増加。県と市からも補助金をもらえるようになった昭和57年には倉庫を借り上げて移転。この頃からは利用者の中から数名の就職者も輩出するようになっていました。そして昭和60年、地道な活動が認められ、当時としては珍しく市が土地を確保し、施設を建設する形で現在の作業所が作られました。
組織の形態としては、活動開始から長い間、民間の団体として活動していましたが、平成19年に特定非営利活動法人に改組しております。
事業の形態としては、施設の開設以降長きにわたって国からは無認可の小規模作業所、市からは心身障害者デイケア施設という扱いを受けていましたが、平成22年1月より障害者自立支援法（現障害者総合支援法）の就労移行支援事業、就労継続支援B型事業を行う多機能型の障害福祉サービス事業所として活動しております。

しらはた作業所は主に知的に障害を持つ方々が、作業やレク活動を行う中で『生きがい』を見いだせるよう支援しています。平成25年4月現在、就労移行支援事業（定員10名）に利用登録者14名、就労継続支援B型事業（定員10名）に利用登録者10名の方々が通所しています。「働く場」としてスタートしているので、メインとなる日中活動は軽作業。菓子箱の製箱、マタニティーグッズの袋詰め、医療用スポイトの袋詰め、その他内職業者からのスポット作業等、地域の企業から依頼を受けた下請け作業を行っています。また、地域の方からの御厚意で畑を借りて、様々な種類の野菜栽培を行い、収穫した作物は作業所前の歩道で即売しています。最近は新鮮野菜を求めるリピーターのお客様も増えてきています。その他、さいたま市から委託を受けて公園管理活動を行っています。
一方、就労を希望する方には履歴書の書き方から身だしなみ、面接での受け答え等のコーチング、ハローワークでの求職登録や入社試験の同行など様々な就労支援を行っています。平成22年以降、2名の方が一般企業、特例子会社に就職しています。

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