高齢者、福祉

この社会福祉法人は、多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的に提供されるよう創意工夫することにより、利用者が個人の尊厳を保持しつつ、自立した生活を地域社会において営むことができるよう支援することを目的として、次の社会福祉事業を行う。
（1）第一種社会福祉事業
（イ）特別養護老人ホーム恩方ホームの設置経営
（ロ）特別養護老人ホーム増戸ホームの設置経営
（2）第二種社会福祉事業
（イ）老人短期入所事業（恩方ホーム）
（ロ）老人短期入所事業（増戸ホーム）

ユニットケアの実践
増戸ホームは、平成１７年１０月２９日、新型（個室ユニット型）特養ホームとして東京都あきる野市三内485-1に新築移転。恩方ホームは平成２２年６月８日、同じく新型（個室ユニット型）特養ホームとして東京都八王子市下恩方180-1に新築移転。両施設とも新型特養に生まれ変わり、ユニットケアサービスを提供している。
従来型の特養は定員１００名の場合、１フロアー５０名、５０名で入居者を分けて、それぞれ１５～２０名の介護職員が入居者の介護を行っている。
ユニットケアの場合、入居者を１０名単位のユニットに分け、２ユニット（入居者２０名）を一つの介護単位として、９名の介護職員が介護を行っている。
入居の方の立場で考えた時、従来型だと１５～２０名の介護職員によるサービスを受けることとなるが、認知症の入居者の方の場合は、容易に記憶に残らないため、何時も知らない顔の職員に介護される形となり、安定を得られない要因となっていると推測できる。
　ユニットケアの場合は９名の顔を覚えれば良いだけなので、何時も同じ顔ぶれの介護職員にサービスを受ける形になり、入居者が安心して生活が送れる環境が提供できる。
　介護する側から考えた場合、従来型の介護職員は自分のフロアーの５０名もの入居者を把握しなければならず、入居者への個別理解ができないまま介護をしてしまっているのが現状である。ユニットケアでは２０名の入居者だけを把握すれば良いので、個別理解のもとに介護サービスを提供することが可能である。また、ユニットの特性として固定したスタッフ９名が固定した入居者２０名を介護しているので、両者の心理的な距離が近くなり、ユニット全体に家庭的な雰囲気が醸し出されるようになる。
　たとえば、ターミナルケアを考えた時、従来型の介護職員は、入居者との関係がユニット型の介護職員ほど深くないので、死期に近い入居者は単純に病院に入院させるべきと考えるかも知れないが、ユニット型の介護職員は病院に入院させるよりは、自分たちで入居者を見送りたいと思いが強くなり、（入院の希望が無い限りは）ホームで終末介護・看護をする比率が多くなっている。
　これは一つの例ではあるが、ユニットケアには他にも介護の質を向上させる要素がたくさんあると考えられ、両施設ともそれを極めていくことがユニットケアの実践であると考えている。

4月

理事長

認定あり

 

その他

実施済み