私は、昭和５７年４月より養護老人ホームの生活指導員として、お年寄りに近
い仕事につきました。お年寄りに接する傍ら、昭和５９年から平成７年までの間
、法人の施設整備も担当していました。特養、ケアハウス、老人保健施設等を整
備し、養護の個室化も行いました。
　平成８年老健の施設長を務めており、その老健には痴呆専門棟（認知症専門棟
）があり３０名の認知症の方が入所されていました。入所後暫くすると落ち着か
れてきますが、次に入所することろがないのが当時の現状でした。そう言うなか
、法人に無理を言い平成１０年に認知症高齢者のグループホームを造らせて頂き
ました。こぢんまりとした、融通の利く介護が実施でき、大規模の施設との違い
を知り、認知症の方と生活することに強い興味を抱き、地域の中でいろいろな方
が集えるところを造りたいと平成１６年に法人を退職しました。
　ＮＰＯ法人を立ち上げ融資先を探しておりましたが、なかなか融資してくれる
金融機関がなくようやく平成１８年に安芸高田市の事業所指定を受け、平成１９
年８月に地域密着型介護サービス事業としてグループホームを造らせてもらいま
した。同１０月には小規模多機能型居宅介護も併設させてもらい地域に密着した
事業所を目指し活動しています。

現在医療・福祉の分野で地域密着型介護サービス事業として、認知対応型共同生活介護と小規模多機能型居宅介護を運営しています。グループホームは９名の２ユニットで計１８名の認知症の方が入居して生活しておられます。小規模多機能型居宅介護は現在２５名登録定員にしていて２５名の方が安芸高田市全域から利用して頂いております。認知症のグループホームが併設しているせいか、認知症の利用者の方が多く約２２名の方が認知症状をもっておられます。毎日１５名の方が安芸高田市の全域から送迎により通ってもらっております。宿泊定員は８名のため毎日5名から８名の方に宿泊頂いております。定期的に訪問する方も数名おられます。中には１日３回訪問する利用者の方もおられます。
　安芸高田市には入所できる施設の絶対数が少なく、また要介護認定を受けた方でも１０％の方は何のサービスも利用できないのが現状で、グループホームは２９名が利用を待っておられます。小規模多機能型居宅介護も現在４名の方が利用待ちの状態です。　
子どもの健全育成とし、学校返りの児童を近くの国道の横断歩道まで、利用者の
方と迎えに行き一緒に自宅まで散歩をかねて歩いたり、ケアホーム匠（事業所名称）に寄って話をしたりしています。今後は地域の子どもとの交流をもっと盛んに行い、子ども達がいつでもこれる環境を整えたいと思っております。
　まちつくりの推進を図る事業として、会社を引退された方や、高齢者の方の今までの経験や知識を次代に引き継げるように、地域の高齢者の行っていた農作業を一緒に行いお茶や漬物等の昔らの知識を学べる機会を設け、それを次の世代に引き継げるような活動の支援を行っております。

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