「ＮＰＯ法人それいゆ」は、自閉症協会佐賀県支部（現・佐賀県自閉症協会）が母体となり、2001年に設立されましたが、法人としては別の組織になります。
障害があっても、成人期に一人の人間としてＱＯＬの高い生活を送らせたいと願う親達が「いつでも相談にのってくれる専門家を育てたい」「親亡き後に安心して任せられる支援センターが欲しい」という願いから設立されました。
バザーや寄付で資金集めをする数年を経て、有志による「よこはまやまびこの里」見学ツアーで目指す方向性を確認し、その後の会員へのアンケートで佐賀でどのようなサービスが必要かを検討しました。
その頃、施設は飽和状態にあり、養護学校の高等部を卒業しても受け入れてくれる施設は無く、また「自閉症」というだけで作業所・授産施設からも断られる事がありました。そのため、「どんなに行動障害があっても受け入れる自閉症に特化した作業所」の希望がありました。
また、いつでも相談にのってくれる、「駆け込み寺」のような専門機関と、佐賀県で自閉症を支援する専門家への研修会開催による「地域の底上げ」を目指して、「自閉症支援専門家養成センター」と3つの事業をＮＰＯとして開始しました。

自閉症協会が母体となっているため、「親のニーズ」の応える形で「プリスクール」「高機能の不登校の子どもたちのためのフリースクール」などそれいゆ独自のサービスを開く。
また、世界最先端の情報を学びたいという願いから、「ＴＥＡＣＣＨプログラム」だけではなく「ソーシャルストリーズ」「ＰＥＣＳ」「トニー・アトウッド氏によるアスペルガーの支援」「性教育」など多くの海外講師を招聘し、日本中でセミナーを開催している。その後、自閉症協会がニーズを行政に訴え、行政は必要な行政サービスを企画し、それいゆは専門家としてそれをサポートするという3者の役割分担で、佐賀県の地域支援システムを確立しました。佐賀県では平成15年に佐独自の「1歳半・3歳半健診によるスクリーニングシステム」を作り、平成16年から早期発見・早期療育システムを始め、それいゆに全面的に委託されました。
平成19年より無認可作業所から障害者自立支援法の生活介護事業所、就労移行支援事業所の指定を受け、日中活動の場を提供している。
同年から佐賀県は、厚生労働省の発達障害者地域支援拠点整備事業により、これまでの内容を拡充し一生涯に渡る支援を開発する。それまでの「早期発見・早期療育」に加え、「フリースクール」「ペアレントメンター」「県庁内で発達障害に特化した就労支援の事業」「各福祉圏域での専門相談窓口」「各移行期の移行支援」などをそれいゆが受託し、発達障害児・者への支援システムを開発し支援してきました平成16年から特別支援教育のシステムが始まり、専門家として協力・支援をしましたので、福祉だけでなく教育との連携も行っている。
現在、「相談センター」の利用希望者が高機能・アスペルガー・ＬＤ・ＡＤＨＤなど幅広くなっていますので、2008年より「自閉症に特化した支援機関」から「発達障害に特化した支援機関」として、事業展開をしている。

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