当舎は、昭和４年初代施設長　照井真鏡が、青少年保護団体の花園精舎を設立し、
青少年教化事業を開始した。　　
　初代園長は秋田県の生まれであるが、若くして故郷を離れ、福井県にある永平寺に
入山した。修行を終えた後、各地をあちこちと行脚し、その後、縁あって大阪へ移り、
現在の地である河内・吉田の「禅寺」の住職として転住した。
　そして、寺の仕事に従わりながらも、荒廃した社会情勢の中で、特に将来を担うべ
き青少年の非行問題に関心を寄せ、少しでも貢献できればと思い、社会事情にも、着
手しようと決意し、寺院の一部や境内を開放したりして地元の子ども達を指導してき
たが、入舎児の増加により居住空間が手狭になってきたため、地元の有識者の協力を
得て、土地に建物を建てるべく、財団基金の寄付を得て、昭和４年に現在の施設の前
進である青少年保護団体「花園精舎」を創立し、青少年のための教化事業を開始しま
した。
　創立後は、漸次施設の拡充と内容の充実に努めて来たが、その後大東亜戦争に突入
し食糧事情の厳しい中、寺と施設を必死に守り終戦を迎えた。
　終戦後の混乱した社会の中で、戦炎孤児や浮浪児が急増しますます児童保護の事情
の必要性が高まり施設整備が急務となってきた。そこで花園精舎も時代の要請に応え
るべく、昭和２４年児童福祉法の制定に伴い、財団法人の許可を得て養護施設に転換
し、その後、昭和２７年には社会福祉法人に組織変更した。
　花園精舎は、当初入所児童年齢を幼児・小学生と限定し、その児童の発達に応じた
専門的できめ細かいサービスの提供を心掛ける処遇を行ってきましたが、平成５年、
時代の趨勢に鑑み、入所児童を幼児・小学生のみならず中学生・高校生も含めた援助
処遇の方針を打ち出し現在に至る。

【代表舎の略歴】

　昭和５９年４月　社会福祉法人　花園精舎　児童指導員として入舎
　平成０５年４月　社会福祉法人　花園精舎　主任児童指導員
　平成１５年４月　社会福祉法人　花園精舎　副施設長　就任
　平成１８年６月　社会福祉法人　花園精舎　施設長　就任
　平成１８年６月　社会福祉法人　花園精舎　理事長　就任

　子ども達には、基本的生活習慣を身につけさせ、施設から幼稚園・小学校・中学校
・高校へ登園・登校しており、施設内外の各種行事に多数参加し社会経験を積んでい
ます。　
　また、職員においては、虐待等を受けた子ども達への対応や保護者対応、発達障が
いのある子ども達への対応について、研修会へも参加し各子ども達・保護者の対応を
学んでいます。
　子ども達と職員が信頼関係を持って楽しい、安定・安心した施設生活を日々過ごせ
るように努めています。

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