2010年に東京都江東区に開設した、廃プラスチックリサイクル施設「エコミラ江東」は、家庭やスーパーなど、江東区内約9,400ヶ所から使用済み食品トレー・発泡スチロールを回収し、再資源化（ペレット化）するシステムを自治体とNPO協働（食品トレー・発泡スチロール収集は江東区、再資源化を当団体）で確立し、企業・消費者/住民・自治体とNPOが協力し、資源を100％循環利用するシステムを実現するものです。月間最大60ｔを処理しており、江東区以外に墨田区の一部からの処理も行っております。自治体や環境・福祉団体の見学も後を絶たず、海外からの視察も増加し、発泡スチロールを焼却や埋め立て対応している国々（イギリス・マレーシア・シンガポール・香港など）では、本システムに大きな関心をいただいております。
本施設は環境福祉事業として、障がい者の雇用を促すための施設でもあり、知的障がい者を積極的に雇用、最低賃金を保証し各種保険に加入し、経済的な自立を可能にしています。20代から53歳まで常時十数名の障がい者が働いており、目指すのは、障がい者の方々が誇りを持って働き、社会人として自立して生活保護を受けなくても暮らして行ける社会です。現在、成果の一端として、商品であるペレットの品質向上により取引業者からの信頼度が上がったこと、雇用者の中で定年退職した父母を扶養家族にした者、施設を出てアパート暮らしを始めた者がいることがあげられます。また、「健常者と変わらない」といった、障がい者に対する住民意識の顕著な変化を生んでいることが特筆されます。
また、本施設見学は江東区内小学校の社会学習プログラムに加えられていることから、小中学生の体験学習も多数受け入れております。参加者は障がい者の作業員に教わる作業体験を通して環境問題・障がい者の就労問題を学習し、その結果「自分たちには何ができるだろう…」「将来は福祉の仕事に就きたい…」という声が多く聞かれております。
2015年3月1日に就労継続支援A型事業所として東京都より指定されました。

理事長

たけだ きねお