事業成果物名 |
「ブルーシーフードガイド」海洋環境保護教育プログラムの普及活動と魚食教育(海の日サポート)
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事業成果物概要 |
2015年度
「ブルーシーフードガイド」海洋環境保護教育プログラムの普及活動と魚食教育(海の日サポート) 報告書 「ブルーシーフードガイド」は、劣化の著しい海洋環境の改善を目標に、誰もが日常で参加できるプログラムとイベントの提供による意識啓蒙を目的とした教育プログラムである。 日本食の独自性、日本沿岸の水産資源の状況を踏まえ、日本における持続可能な魚食の提案として“おいしく・たのしく・地球にやさしく”をモットーに比較的漁獲量の高位安定している魚種を“ブルーシーフード”として紹介、楽しい体験を通して意識啓蒙を図る。ポジティブキャンペーンに徹し、背景にある絶滅危惧種等の問題には一切抵触しないことが特徴で、これにより各方面の賛同を得てムーブメントの創造に向けた効果的な発信ができると考える。 掲載魚種は、水産庁、各自治体の水産白書、SEAFOOD WATCH, MSC、IUCN、WWF等のデータを基に選定し専門家の検証を経て随時更新している。 本事業を通して子供から大人まで「現状を知って」「対策を考え」「アクションを起こす」、つまり持続可能な魚食の選択をする」ように啓蒙することで、大きなムーブメントにしていきたい。ホテル、レストラン、教育機関、大使館や研究機関をはじめとした他国の組織など、さまざまなパートナーを通して活動の範囲を広げ、高スピードで取り組みたい。 2020年の東京オリンピックを達成ゴールの目安に定め、サステナビリティスタンダードにロンドン・リオで他団体とも協働しながらブルーシーフードガイドの適用を課題としている。 世界の海の日は6月で各国官民一体の大がかりなイベントが展開される。日本では夏に海の日があるので、今後も子供たちの夏休み、海の日の思い出になる楽しい体験を提供することで海の日を盛り上げて意義ある世界発信力のある国民行事となるよう貢献したい。 <1>東北で美しい海を楽しむ地引網・バーベキュー大会 1.時期:2015年7月29日 2.場所:宮城県仙沼市付近海岸 3.対象者:告知による参加希望者 計188名 4.内容:子供たちと美しい海を楽しむ事で持続可能な漁業、持続可能な復興支援を考える 東北で美しい海を楽しむ大会は、都市部からの参加者101名、地元参加者37名、ボランティア50名、計188名の参加で大いに盛り上がった。安倍昭恵首相夫人の参加によって、SNS等で情報が拡散されて認知度が高まった。 当日は地元の太鼓、日本各地からかけつけたパフォーマンスグループの踊りや歌、地引網、ブルーシーフードのホタテや地元の海産物のバーベキューなどで楽しんだ。また、首相夫人自らも海洋環境保護教育に意欲的に取り組まれ、参加者のみならず全国に海洋保護の重要性を発信することができた。来年も同様のイベントを開催することを決定した。 <2>ブルーシーフードガイド・キッズサマーランチ ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル 1.時期:2015年8月17日 2.場所:神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1 3.対象者:横浜市内小学生、日本セーリング連盟、日本海洋少年団連盟 から約90名 4.内容:ブルーシーフードを用いた夏休みフェア(ブルーシーフードについての学習、 ブルーシーフードランチ) キッズサマーランチは約100名の子供たちと保護者、学校の先生方をお迎えして大盛況だった。予想以上に子供たちが真剣にブルーシーフードガイドについての説明やクイズに熱心に参加してくれたこと、保護者の温かい激励やお礼の言葉の数々から、来年も開催を決定した。アンケート集計結果によるリサーチも今後のブルーシーフードガイドの指針に役立った。 <3>にっぽんだあいすきワンダーランド ブルーシーフードビュッフェ 八芳園 1.時期:2015年8月23日~29日 2.場所:東京都港区白金台1‐1‐1 八芳園 3.対象者:来場者 約1万人 4.内容:夏休みに親子でアート作品を楽しむイベントでブルーシーフードビュッフェを展開 にっぽんだあいすきブルーシーフードビュッフェの成果は、八芳園の全面的協力を得て、一般対象のレストランを全面的にブルーシーフードのみでメニュー構成し、さらに説明を加える形が成功したことが挙げられる。このイベントに限ったことではないが、参加シェフ全員がブルーシーフードガイドをよく勉強して下さるので持続可能な海洋環境に関する知識を高めていただける。八芳園でのビュッフェは特にシェフがお客様と対面式のサービスという事もあり、皆さんが積極的に説明できるように学んで下さったのが大きな成果だった。 <4>ブルーシーフードガイド 京都大学とパートナー連携 1.時期:2015年7月~ 継続事業 2.場所:京都市ほか 関西を中心に順次拡大予定 3.対象者:京都大学を中心とした大学生・大学関係者 約1万人/月 4.内容:ブルーシーフードガイドを全学食に適用、仕入れにも適用、催事企画サポート 京都大学との連携は、全学食へのブルーシーフードガイドの適用と仕入を達成し、学生が企画するエコールド催事にブルーシーフードガイドを取り入れることになり、企画立案を調整した。さらに今後はブルーシーフードガイドを介して日米学生の環境問題の意見交換、学内でのイベントでのパネルディスカッションやシンポジウムでの協力など、ますます幅広く連携して取り組むこととなった。 <5>サステナブルシーフード教育用ビデオ制作 1.時期:2015年8月~ 継続事業 2.場所:東京都 3.対象者:大学構内・ウェブ・SNS等の一般視聴者向け 4.内容:ブルーシーフードガイドの紹介ビデオを作成、周知を図る 紹介ビデオを作成する過程で得る物も多かった。限られた時間の中に詰め込む情報の取捨選択、本当に届けたいメッセージの質の見直し、などがプロジェクト自体の実になった。ビデオ制作に協力を求めたブルーシーフードパートナーの京都大学、九兵衛、モントレーベイ水族館、その他レストランなどの協力から、確実に協力者の意識の高まりがうかがえた。ビデオによってさらにメッセージを届けられる人数、場所、機会が飛躍的に増えることが見込めた。 <6>アメリカ大使館ブルーシーフードガイドパートナー連携… 継続中 1.時期:2015年7月~ 継続事業 2.場所:東京都 アメリカ大使館を第一号として、将来的には各国大使館 3.対象者:大使館関係者、大使館ゲスト 4.内容:海の日をきっかけに館内レシピにブルーシーフードを採択開始、 ブルーシーフードイベントの実施 アメリカ大使館との連携は大使館環境委員会からのお申し出を受けて始まったプログラムなので、各国大使館とのポテンシャルを確認できた。担当者の交代で、9月までに完了していないが、継続事業としていく。昨年11月に行われたブルーシーフードガイドレセプションには、ケネディ大使から代理出席を頂いたが、今年も継続して関係性を深めつつ、ブルーシーフードガイドのパートナー連携の実現を目指して継続していく。 <事業目標の達成状況:> ■申請時に設定した目標の達成状況: 全体的に予想以上の好結果を得ることが出来た。アメリカ大使館とのパートナー連携のみ、担当者の急な人事異動のために継続事業となったが、その他すべての事業が目標の達成を得た。 ■成功や失敗の要因: 成功の要因には関係各位のご協力とご理解を一番に挙げたい。また、ブルーシーフードガイドの概念がポジティブであることから多角的に展開しやすく、理解も得やすいことが証明された形となった。アメリカ大使館は継続事業となったが引継ぎに時間を要している以外は特に問題はない。どのイベントも単発で成功させるのは比較的簡単なのだが、次年度へ継続させることでさらに評価に値するプロジェクトに成長し、海洋環境保護の啓蒙効果が期待される。その点においては、次年度への布石を打てたことが大義において成功の要因と言える。 プロジェクト期間中に急遽、カリフォルニア州にあるモントレーベイ水族館のSeafood Watch チームから招聘を受け、3日間の持続可能な水産物を主題に海洋環境保護教育についての会議に参加することとなった。持ち時間30分のプレゼンテーションを要請され、世界各国から集まった、水産資源の保護の専門家たちと大変有意義な討論がかなった。その場でこの海の日のプロジェクトの報告ができたことは、日本国内にとどまらず、海外に発信でき、かつ、高評価を得ることが出来たのが今回のプロジェクトの大きな成果だと言える。この点において、成功の要因は発信力、ネットワーク力によるところも大きいと感じた。 |
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