【はしがき】
本報告書は、日本財団の2010 年度助成事業「船舶関係諸基準に関する調査研究」の一環として、e-Navプロジェクトにおいて実施した「e-Navigation 戦略の実施に関する調査研究」の成果をとりまとめたものである。なお、本調査研究は、2009 年度に引き続き、本プロジェクトにおいて実施したものである。
本プロジェクトではIMO（国際海事機関）/ NAV（航行安全小委員会）及びCOMSAR（無線通信及び捜索救助小委員会）での審議に関する検討として、e-Navigation 戦略の実施に関する調査研究を実施した。具体的には、e-Navigation 導入に向けた対応策の検討、e-Navigation に関する海外動向調査、航海支援機器に関するユーザビリティ評価手順ガイドラインの策定、GMDSS の要素及び手順の見直しの必要性の検討に係る調査、を行った。これらのうち、航海支援機器に関するユーザビリティ評価手順ガイドラインの策定については「ユーザビリティ評価ガイドライン作成ワーキング・グループ（WG）」を本プロジェクト内に設置し更に詳細な検討を行った。


【目次】
1. はじめに（調査研究の背景・目的）
1.1 背景及び目的
1.2 調査研究の内容
2. プロジェクトの活動状況

I　 IMO の状況
　3. IMO での審議状況
　3.1 IMO 第14 回無線通信・捜索救助小委員会（COMSAR14）の報告
　3.2 IMO 第87 回海上安全委員会（MSC 87）の報告
　3.3 IMO 第56 回航行安全小委員会（NAV 56）の報告
　3.4 第6 回IMO-ITU 合同専門家会合の報告
　3.5 IMO 第88 回海上安全委員会（MSC 88）の報告
　3.6 IMO 第42 回訓練当直基準小委員会（STW42）の報告
　3.7 2011 e-Navigation に関するアジア地域会議の報告
　3.8 抄録

II　 e-Navigation 戦略の実施に関する調査研究
　4. e-Navigationコレスポンデンス・グループ（CG）対応
　4.1 第56回航行安全小委員会までのCG対応
　4.2 第57回航行安全小委員会へのCG対応
　5. e-Navigationに関する研究の海外動向調査
　5.1 IALAの活動
　5.2 IALA e-Nav委員会 WG6中間会合
　5.3 THE E-NAVGATION WORKSHOP
　5.4 その他の機関・学会の活動
　5.4.1 Pacific Maritime Magazine
　5.4.2 EfficienSeaプロジェクト
　6. e-Navigation導入に向けた対応策の検討／ギャップ解析
　6.1 目的
　6.2 手順
　6.3 航行意思疎通支援機能に関するギャップ解析例
　6.4 IMO e-Navigation Correspondence Groupのギャップ解析について
　7. 航海支援機器に関するユーザビリティ評価手順ガイドラインの策定
　7.1 概要
　7.2 NAV56提案文書
　7.3 ユーザビリティ評価ガイドライン作成ワーキング・グループ
　7.3.1 ワーキング・グループの設立
　7.3.2 ワーキング・グループの構成、検討事項等
　7.3.3 ワーキング・グループでの検討
　7.3.4 国際インフォーマル・グループの活動
　8. GMDSS の要素及び手順の見直しの必要性の検討に係る調査
　8.1 調査目的
　8.2 調査方法
　8.3 調査結果
　8.3.1 利用者（船員）からみたGMDSS機器の問題点・改善点等
　8.3.2 製造者（メーカー）からみたGMDSS機器の問題点・改善点等
　8.3.3 GMDSS見直しに係わる海上保安庁の見解
　8.3.4 COMSAR14において提案・審議された検討事項との対応
　8.4 まとめ
9. おわりに
略語集
添付資料
　1. NAV56/INF.14: Sample Images of Services and Functions of e-Navigation
2. NAV56/8/9: Usability assessment methodology for navigational equipment
3. NAV56/INF.13: Background of the Development of the preliminary draft guidelines for usability evaluation of navigational equipment
4. ユーザビリティ評価手順ガイドライン案（和文）

報告書