事業成果物名

ファミリーハウス ニュースレター新フォーマット制作

団体名

事業成果物概要

▼団体名
NPO法人 ファミリーハウス

▼NPOの概要
(NPOから提出された申請文をそのまま転載したものです。):

難病治療のために遠方から大都市の病院に通う子どもや、介護する家族のための滞在施設を都内9箇所で運営する団体。
彼らの精神的・経済的負担を軽減している。

▼事務所所在地:
秋葉原

▼URL:
http://www.familyhouse.or.jp/

▼提供するサービスグラントの内容:

印刷物サービスグラント
(ニューズレターの企画・制作支援)

▼サービスグラント事務局からのコメント:
NPO審査担当:嵯峨

1991年という年は、何かの節目だったのでしょうか。

サービスグラントで過去にWEBサイト制作等を応援した「病気の子ども支援ネット」がスタートしたのが1991年だったのですが、それとまったく同じ年に、まったく同じ対象に向けて立ち上がった別の取り組み、それが、今回応援する「ファミリーハウス」です。

病気の子ども支援ネットは、小児病棟で長期入院を余儀なくされた子どもたちに対して「遊び」を通じた継続的で辛抱強い支援を提供する団体ですが、ファミリーハウスは、長期入院をする子どもを見守る親のために、安価にくつろぐことができ、また同じ境遇の他の家族とのコミュニケーションを図ることもできる温かい住まいであり居場所を提供する取り組みです。

小児がんなどで長期入院する患者の中には、医療機関の都合で、実家から離れてわざわざ東京の大きな病院に入院する子どもも少なくありません。そうした場合、その子を見守る家族はなんらかの宿泊施設に滞在することになるのですが、長期入院ともなると経済的負担は相当のものになります。加えて、病院に通い続ける心理的負担は、計り知れないものがあります。

長期入院の付き添いの親たちの発意でファミリーハウスが着想されたのが1991年、そして、その2年後、ある個人の申し出により、1993年に第1号のファミリーハウスが調布に誕生します。

その後もじわじわとファミリーハウスの輪は広がっていき、現在、都内9ヵ所にまで増えてきました。また、2001年にはアフラック(アメリカンファミリー生命)との協働事業として「アフラックペアレンツハウス」という、規模の大きい施設を浅草橋と亀戸に2棟設立し、その運営を受託するという発展を遂げてもいます。

これだけ聞くとファミリーハウスの活動は順風満帆にも聞こえますが、逆に、15年以上かけてようやく9ヵ所に広がったというスピードは、決して「速い」という表現が適当なものではないでしょう。

でも、よくよく考えてみると、その理由はファミリーハウスの事業モデルにあるのかもしれません。

ファミリーハウスは、9ヵ所いずれも、1泊の宿泊料がわずかに1,000円。
1ヵ月更新とはいえ、入居期間の制限はなく、子どもが退院するまで希望すれば滞在し続けることができる、きわめて良心的な費用設定になっています。

しかし、1泊1,000円の収入でハウスが運営できるわけはありません。入居する家族へのきめ細かなケアはもちろん、ハウスへの入居希望者への問い合わせ対応、その他、さまざまな実務があろうことは想像できます。

アフラックのケース以外は、こうした費用のすべてを「寄付金」によって賄うしかない、という事業モデルなのです。

それにしても、篤志家という人は確かにいるもので、ファミリーハウスには2008年度に3023万円の寄付金が寄せられています。(一方で、ハウスの宿泊料収入はわずかに420万円です。)

これほど寄付金によって、継続的に支えられている団体があるんだ、という事実には、日本もまだ捨てたもんじゃない、という希望が沸いてもきてしまいますが、とはいえ、そう手放しに喜んでいい話でもありません。

いつまでも一部の寄付者に寄付を期待し続けることは難しいでしょうし、寄付者の輪を広げていくことを、不断の努力としてファミリーハウス自身が続けていかなければ、自らの存続はあり得ない状況なのです。

こうした文脈の中で、今回、サービスグラントに対して「印刷物」の中でも、ファミリーハウスが年3回発行する(2010年度は年4回発行予定)「ニューズレター」の企画・制作というご要望をいただきました。

もちろん、寄付に限らず、ファミリーハウスに集う人たちとのつながりを維持し、強化するために、いまのニューズレターにはできていないさまざまな機能を果たすべく、新しいフォーマットへの切り替えを行い、読みやすさ、分かりやすさ、そして、親しみやすさを実現しました。

助成機関

事業成果物種類

会報・ニュースレター

事業成果物

事業成果物名

ファミリーハウス ニュースレター新フォーマット制作

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