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欧州舶用工業概要 2011年度版
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事業成果物概要 |
は じ め に
現在の世界経済の状況は、ギリシャの金融危機に端を発し、世界経済を牽引してきた中 国等の新興国の経済成長に陰りが見え始める等、世界規模での景気後退が鮮明となってき ている。また、国内では、歴史的な超円高状態が長期・停滞化しており、我が国製造業に とって大変厳しい状況となっている。我が国造船業・舶用工業にとっても、景気後退に伴 う造船市況の低迷に加え、超円高により、受注環境が悪化しており、今後の先行きについ て決して楽観視できる状況にはない。 このように、我が国造船業・舶用工業を取り巻く環境は大変厳しい状況となっているが、 中長期的な視点で世界経済及び物流を眺めた場合、新興国及び発展途上国の生活水準向上 に伴う経済成長及び物流量の増加は、今後も堅調に継続していくものと考えられる。この ため、海上輸送の担い手である海運業・造船業・舶用工業といった海事産業は、今後も着 実に拡大・発展していくものと思われる。また、今後の中長期的な物流量の増大に伴い、 環境に優しい輸送セクターである海運の役割及び期待は益々高まっていくことになろう。 また、海運分野においては、国際海事機関(IMO)が中心となり、地球環境保全への動 きが活発化している。昨年7月にはIMO において、国際海運における世界初の二酸化炭 素排出規制の導入が採択された。また、船舶からのNOx 及びSOx 等の排ガスに係る規制 も今後大幅に強化されることとなっている。 本調査は、このような状況下において、2011 年度の欧州舶用工業の概況について関連情 報の収集・分析等を行い、欧州舶用企業の現状及び環境先進国である欧州地域における造 船・舶用に係る技術開発状況等を明らかにすることを目的として、本調査を実施した。 ジャパン・シップ・センター |
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