事業成果物名

エープラス ウェブサイト

団体名

事業成果物概要

▼団体名
エープラス

▼NPOの概要
(NPOから提出された申請文をそのまま転載したものです。):
私たちは、主にDV被害等で問題を抱える女性とその子どもたちの多角的な支援を目的として活動しております。
DV被害の気づきから、避難、行政への同行(生活保護申請、弁護士の紹介、調停等)、ピアサポートグループ、各種講座、女性と子供の居場所作り、母子旅行等のレジャー、生活費貸付等の支援をしております。

▼URL: http://1oya.org/

▼提供するサービスグラントの内容:

WEBサイト・サービスグラント
(WEBサイトのリニューアル)

▼サービスグラント事務局からのコメント:
NPO審査担当:嵯峨

とある雑居ビル。
狭い間口を入って、階段を登り切った4階にあるのが、エープラスの事務所です。
まるで、都市の中の異次元空間というほど、妙に静かで隔絶された雰囲気のする場所ですが、この部屋に、DVの被害を受けた当事者の女性たちが集まり、お互いの悩みや課題を共有し合う場を作っています。

サービスグラントでも、過去に、全国女性シェルターネットという団体のWEBサイトの制作を手掛けました。
DVに関する基本的な知識を啓発することを主眼としたサイトですが、いまではGoogleで「DV」と検索をすると3番ぐらいに表示されるところまで存在感を持つサイトに成長してきました。

http://nwsnet.or.jp/

では、このシェルターネットと、今回のエープラスとの違いは?

それは、シェルターが、DV被害者を一時的に、緊急避難的にサポートする施設であるのに対して、エープラスの活動は、被害者の「自立支援」に焦点を当てて、時間をかけて継続的にその人の自立をサポートしようとしていることにあるということです。

シェルターの活動も重要ですが、エープラス代表の吉祥(よしざき)さんによれば、彼女自身もかつてDV被害者だった経験から、緊急避難も大事だが、その後、生活を自立させ、独り立ちしていけるようになるまでが本当に大変、ということだそうです。

DVによって受けた精神的な傷は深く、仮に、夫からの暴力で受けたケガが治ったり、住居を移して新しい住みかができたとしても、いきなり一人で生きていく、ということは多くの困難が付きまといます。

ヒアリングの際に伺った例では、実際、DV保護後に、自立した生活を始めるといって、いざ仕事を始めても、例えば、同僚や顧客に以前の夫と同じような背格好の男性を見ただけで苦痛を感じ、そのことが原因で転職を繰り返してしまいなかなか定職につけない、といったケースもあるそうです。DVのトラウマは、思っている以上に深いのです。

しかし、現在の行政の縦割りの仕組みでは、DVの被害に遭っている間はDV防止法にもとづいて保護されるが、ここまでは内閣府の管轄。しかし、一定の保護期間が終わった後は、一般的な母子家庭と一緒の扱いとなり、以後は厚生労働省の管轄として母子家庭支援というメニューしかなく、DVによる母子家庭であろうと、離婚によるものであろうと、非婚の場合であろうと、母子家庭としてひと括りにされてしまい、十分なサポートがされないという現実を知ったということです。

そこで、DV被害者のシングルマザーたちが集まって、お互い元気を出し合えるような自助グループとして始まったのが2005年のこと。
これがエープラスの始まりだそうです。

以来、エープラスは、DV被害にあった当事者の立場で、被害者をサポートするためのプログラムを数多く、精力的に実践してきています。

被害者の女性に対しては、行政機関への諸手続きに同行してあげる「同行支援」をはじめ、パソコンや簿記などの資格を取得するのをサポートする講座の開催や、専門家・カウンセラーなどによる個別相談の仲介などもしています。全国各地から支援物資を集め、必要とする人に無償で提供する活動は、いつの間にか支援の輪が大きく広がり、家電製品や衣類などが毎日のように届いているそうです。

また、DV被害者の子どもたちにも、DVは深刻な影響を与えています。大人に対する不信感を根深く持っている子どもたちにDVを防止する教育をすることもエープラスの大事なミッション。
そこで、子ども向けに、心理学を学ぶ大学生による「塾」を開催するといった企画にも着手しているそうです。

エープラスでは、こうした取り組みを、代表の吉祥さんだけがやるものではなく、全国各地に広めていきたいという理想を持っており、そのために、人材育成と、各地で展開できるモデルづくりに取り組んでいます。

人材育成に関しては、不幸にしてDVの当事者となってしまった人が、しかしながら、当事者にしかわからないような感性・感受性を生かして、DV被害者をサポートすることの重要性に着目し、当事者が他の被害者をサポートできるようになるための人材育成に取り組んでいます。

地域への展開に関しては、現在、足立区の1軒家を舞台に、DV被害者も、また、地域のさまざまな住民も、子どもも高齢者も交流できるようなコミュニティスペースのモデルの運営に着手しています。この「ぷらすわん足立」のモデルは、ひょっとしたら、DVだけでなく、さまざまな地域のセイフティネットに発展させられるかもしれません。

サービスグラントでは、DVの被害当事者による自立支援という領域に関する社会的な認知・関心を喚起すると同時に、エープラスの活動を発展する基盤として、同団体のウェブサイト構築を支援しました。

助成機関

事業成果物種類

機器・建物(写真)

事業成果物

事業成果物名

エープラス ウェブサイト

ファイル

形式:JPG 容量:91KB
事業成果物をダウンロードする
  • 戻る