事業成果物名

文献紹介2016-6a「相互扶助の経済-無尽講・報徳の民衆思想史-」

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事業成果物概要

研究会文献紹介2016年第3号を公表します。

(内容)本書は、カリフォルニア大学プレスが2009年9月に刊行した著者:ナジタ・テツオ
「ORDINARY ECONOMIES IN JAPAN-A Historical Perspective, 1750-1950-」 
の日本語翻訳版で、みすず書房から2015年3月発行された(監訳者:五十嵐暁郎、訳者:福井昌子)。
(趣旨)ナジタは、我々が貧困問題への対応において、1970年代バングラデシュにおいてモハンマド・ユヌスらが貧困女性を対象に、グループ連帯責任、集会方式という社会的関係性を担保に金銭的・物的担保を取らない当時としては画期的な融資・返済方式を採用してマイクロクレジットを提供して貧困削減への取り組みを開始したことを知るずっと以前に、日本国内において、民衆が飢饉や自然災害あるいは病気や葬式等の緊急時に、さらには投資のために、必要な資金を民衆の間で調達するためのメカニズムが存在していたことを紹介している。それは、かつて、西日本では頼母子講、東日本では無尽講とよばれていた相互扶助組織である「講」である。
 本文献紹介では、日本の民衆経済の手段として活用されてきた無尽講や頼母子講と世界の貧困削減のツールとして、実践されてきたマイクロファイナンスやファイナンシャル・インクルージョンの取り組みとの共通性をさぐってみる。

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文献紹介「相互扶助の経済-無尽講・報徳の民衆思想史-」

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