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2014年度 バングラディッシュ海事産業概況調査

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事業成果物概要

 日本の多くの方々が抱くバングラデシュのイメージは、小さい国土に1 億人を超える人口、世界最貧国の一つで、サイクロンや洪水など大災害に度々見舞われ、海事分野においては劣悪な労働環境下で行われる船舶解体の国、というものではないでしょうか。それらは確かにバングラデシュの抱える事実であり課題ですが、他方で、民間を中心に堅調な経済成長を続け、GDP 成長率は過去5 年間平均で6%超を維持しており、主要輸出品である繊維製品は中国に次いで世界第2位の位置を占めている、といったことはあまり知られていません。2005 年、ゴールドマンサックスの報告書ではBRICS に続く新興経済国群「NEXT11」の一つに位置付けされました。消費力も拡大し、ダッカ市内では海外ブランドショップも多く見かけるようになっています。その国旗が示す「緑の大地から昇る太陽」のごとく、着実に成長を続けています。
 バングラデシュは非常な親日国で、従来我が国と良好な関係を保っていますが、2014年は両国関係にとって特筆すべき年となりました。5 月にはハシナ首相が日本を訪問、同年9 月には安倍首相が日本の首相としては14 年ぶりにバングラデシュを訪問し、政治、経済、安全保障、文化といった多分野でより深い関係の構築を目指す共同声明を発表しました。特に経済協力については今後4~5 年間で最大6000 億円の経済支援がコミットされるなど、両国のビジネス面での結びつきを一層深め、連携の機会増大を期待させる内容となっています。
 こうした動きは海事分野の成長にもつながるものと期待されます。ガンジスデルタに位置する同国は、大小700 もの網目のように広がる河川により国土が寸断されており、河川輸送が物流・人流において大きな役割を果たしています。首都ダッカとほぼ唯一の国際港チッタゴンを結ぶ幹線道路は一つしかなく、増大する輸送需要への対応が困難となっているなど、今後の物流増加に伴う内航船・浚渫船需要の増大が期待されます。また、造
船国としては安価な労働力を武器に中小型船の一定の受注を確保していまおり、欧州への輸出実績も持っています。
 しかしながら、これまでこうした状況はほとんど我が国では知られておらず、また、産業指標関連データも未整備です。本報告書では、バングラデシュの海運・造船業の全体像の把握に役立つよう、それぞれの産業の概要、主要企業、舶用機器の輸入動向、関係省庁や団体といった基礎的情報・指標を中心に収集に努めました。
 本報告書がバングラデシュにご関心の皆様のお役にたてば幸いです。

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事業成果物

事業成果物名

2014年度 バングラディッシュ海事産業概況調査

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事業成果物名

造船関連海外情報収集及び海外業務協力

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